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1.はじめに
投資をしたいけど、リスクがあると聞くだけで、二の足を踏む人は多いです。
リスクを払ってまで投資をして、大事なお金を失いたくない!
という理由で、銀行預金はできるけれど「投資はやらない」日本人は
世界の中でも銀行貯金率が最も多いと言われています。
銀行貯金も日本円に投資しているわけですから
お金の置き場所を一種類にまとめるのは、
それはそれでリスクが高い!
そんな中で、お得に投資が始められる非課税口座が3種類あるのをご存知でしょうか?
- つみたてNISA口座
- 一般NISA口座
- 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)口座
この3種類の口座で行う投資は、一般口座での投資よりとってもお得!
NISA口座は複数持つことはできませんので、もしNISA制度を活用するのであれば
つみたてNISA口座か、一般NISA口座のいずれかを選びましょう。
この記事では、積み立てNISA口座のお得なポイントや、メリット・デメリット。
オススメの証券会社など分かりやすく解説します。
2.つみたてNISAは何がお得?
つみたてNISAとは、2018年1月から始まった積立投資専用の「NISA(小額投資非課税精度)のことです。
従来からあるNISA(通称・一般NISA)と同じで、投資で得られた売却益(譲渡益)や分配金は非課税の対象になります。
つみたてNISAの対象商品は手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ、幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています(金融庁ホームページより)
国をあげて国民にもっと投資を気軽にやってほしい!
これだけお得にするからみんな活用してください!と言うような制度がつみたてNISAです。
結論からいうと、時間を味方につけた長期投資を非課税枠で、40万円×20年の最大800万円も
積み立てることができるというのが最大のお得と言えるでしょう。
2-1.つみたてNISAの特徴とお得なポイント
<特徴>
- 対象年齢:20歳以上。
- 非課税期間:最長20年間。
- 非課税枠:年間40万円まで。
- 投資可能期間:2042年12月末まで
- 対象商品:長期の積み立て・分散投資に適した一定の商品性を有する公募株式投資信託など
- 購入方法:積立投資
<お得な点>
- 投資で儲けた金額に対して税金がかからない
- 複利を使って資金を増やすことができる
一般NISA口座も税金のかからない制度が適応された口座なのですが、
つみたてNISA口座の方が、小額から始めやすく、期間も最長で20年間できるので
投資初心者が投資の勉強をする上でも活用しやすいと思います。
2-2.つみたてNISAのメリット
では、ここからは、つみたてNISAで資産運用をするメリットについて
詳しく解説していきます。
メリット1:20年間は運用益・分配金が非課税
つみたてNISAの最大のメリットは、20年間という長期間、非課税。
つまりお金が増えた分に対して税金がかからない点です。
例えば、一般口座で100万円を投資で110万円に増やした場合、
その増えた10万円に対して20.315%の税金がかかります。
約2万円引かれる計算です。
複利の力を最大限に使いたい!と考えるのが投資ですから、
なるべくそうした費用は抑えたいですよね。
複利とは単利と違って増えた金額に対しても利益が乗ってくるので、
雪だるま式にお金が増える仕組みです。
NISA制度が適用された口座で投資をすると、
本来差し引かれるべき税金分も運用にあてることが可能です。
つみたてNISAは、この複利の効果を最大限活用することができます。
メリット2:小額から始められる
投資とは、そもそもリスクをとって株式や投資信託といった金融商品に
資金を投じることで得られる利益を狙って行うものなので、
ある程度大きな資金が手元にないと投資ができないこともあります。
その点、つみたてNISAは、証券会社にもよりますが、100円、1000円といった
小額からでも投資を始めることができます。
毎月の最大枠は33,000円ですから、コツコツと積立貯金をする感覚で
生活に負担をかけない範囲内で、長期的に投資をしていくことができます。
メリット3:自動で買ってくれる
投資初心者に限らず、投資をする上で難しいのは「買いのタイミング」です。
いつ、買うかと毎月悩むのは、精神的に苦痛を伴います。
長期的に投資を続けるためにも、簡単であることは重要なポイントです。
つみたてNISAの場合は、設定した間隔で自動的に買い付けるので、
買いのタイミングを判断する必要がありません。
メリット4:ドル・コスト平均法で平均買付単価を抑えられる
ドル・コスト平均法とは、価格が日々変動する金融商品を一定額ずつ分けて購入することです。
一度に購入した場合と比べると、価格が上がっている時にも下がっている時にも
一定額購入するので、買付単価を抑えられることになります。
たまたま価格が高い時に購入してしまうと、その後の下げに耐えるのが精神的に苦痛ということも考えられます。その点では、積立投資は、高値づかみをする月があったとしても、定期的に少しずつ買い付けるので、価格が低い時に多く買えるという安心感があります。
メリット5:低コストな商品ラインナップで長期運用が可能
つみたてNISA制度は、金融庁が勧める制度です。長期・積立・分散投資に適していると、金融庁からお墨付きをもらった金融商品(投資信託やETF)のみ購入することが可能となっています。
一般口座で投資をする際は、非常にたくさんの金融商品を選択できるかわりに、あまりよくない商品を購入してしまう可能性もあるので、初心者には少しハードルが高いとも言えます。
その点、金融庁が厳選した金融商品の中から選べるつみたてNISAは、初心者にやさしい環境と言えます。
2-3.つみたてNISAのデメリット
投資のデメリットとも言えますが、貯金と違い元本保証はされていないため、
元本割れが起きる可能性があるというのは、つみたてNISAも一般口座での投資と同様です。
つみたてNISAだから、絶対に儲かるという保証や確約はありません。
その点に加えてつみたてNISAを始める前にしっかりとデメリットについても理解することは
長期運用をする上で大切です。
デメリット1:選べる金融商品が少ない
メリットでもあるのですが、つみたてNISAの商品は金融庁が厳選した金融商品。
厳しい条件をクリアした投資信託やETFのみですから、バリエーションが少ないです。
投資信託がメイン商品ですので、例えば個別株式やREITへの投資などを考えたい場合は
つみたてNISAでは選択肢そのものがありません。
一般NISAを選ぶなど、別の方法を取らざるを得ないという点はデメリットと言えます。
デメリット2:損をしたときに、税制上の恩恵がない
つみたてNISAだからと言って、必ず利益が出るというわけではなく
損失が出ることももちろんあります。
その場合、通常の投資では認められているような、
税制上の優遇(損益通算や繰越控除)といったことができません。
例えば、つみたてNISAと一般口座での投資を併用して行っていた場合、
つみたてNISA口座で損失が出ていても一般口座で同じだけ利益が出ているといった時、
それを相殺して運用利益をゼロ円にすることはできません。
また、損失についても、通常の投資であれば、3年間繰り越せるという恩恵があるので、
利益と損益のやりくりが可能ですが、NISA口座はこうした恩恵は適応されません。
これもデメリットとして覚えておく必要があります。
3.オススメの証券会社
つみたてNISAを扱っている金融機関であれば、どこでもいいとは言えるのですが、
中でもオススメなのはSBI証券や楽天証券といったネット証券です。
ネットでの手続きはちょっと苦手とか、なんか怖い…というような拒否反応がある場合は別ですが、なるべくオススメなところで口座を開きたい!とお考えでしたらネット証券で口座を開設することをお勧めします。
その理由は、手数料の低さです。
つみたてNISAで購入できる商品は投資信託になりますので、
信託手数料が低い商品を扱っている証券会社に口座を開設した方が
投資する人にとっては有利です。
信託手数料は長期投資をする上で、低いに越したことはないことをしっかり理解した上で
つみたてNISA口座をどこの金融機関に開設するか決めましょう。
信託手数料は0.5%以下を目安にすると間違いが少ないのではないかと思います。
銘柄の選び方については、別の記事に詳しいことが書かれていますので
こちらの記事を参考にしてください。
投資初心者向け|月3万円からの投資信託|オススメファンドと銘柄選びのポイント徹底解説!
4.まとめ|「つみたてNISA」は投資初心者の教材
つみたてNISAは投資初心者にとって投資の教材と言えるほど、
税制面や商品クオリティー面でも投資初心者にとって優しい口座です。
この記事では、つみたてNISAのメリットとデメリットについてご紹介しました。
つみたてNISA口座の他にも、通称・一般NISA口座と個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)口座が
お得に投資ができる制度が適応される口座として挙げられます。
それぞれメリット・デメリットがありますので、ご自分の生活スタイルにあった制度を利用しつつ
投資を始めていくことが、最もお得な投資の始め方でもあると思います。
特に、つみたてNISAは、投資経験が少ない人・投資に時間をかけられない人・まとまった資金が手元にない人でも安心して投資を始められる制度ですから、投資を始めたい方であれば、小額でまずは試してみてはいかがでしょうか?
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