今人気の「オーナーズブック」ってなに?メリット・デメリットや始め方を解説

青木博史
青木博史

1.はじめに

インターネット上で「お金を借りたい人」と「貸したい人」を結びつける「ソーシャルレンディング」というサービスが新しい投資方法として注目されています。ソーシャルレンディングは株式投資やFXと比べてリスクは小さく、また、不動産投資と比べて大きな元手を必要としないため始めやすいのが特徴です。

中でも、1万円から始められる不動産クラウドファンディングで話題のOwnersBookは、上場企業が運営する信頼性の高いサービスです。

そこでこの記事では、この「オーナーズブック」の特徴やメリット・デメリット、評判について詳しくご紹介します。不動産投資やソーシャルレンディングに興味のある方は、参考にしてみてください。

2.オーナーズブックとは

会社名 ロードスターインベストメンツ株式会社
サイトURL https://www.ownersbook.jp
本社所在地 東京都中央区銀座1丁目10番6号 銀座ファーストビル2F
資本金 50百万円(資本準備金とあわせて80百万円)
売上高 169億7,900万円(※グループ全体、2020年12月期実績)
上場有無 親会社であるロードスターキャピタルが東証マザーズ上場
サービス開始年月 2014年9月
参考利回り 3.0%~5.0%
投資金額 1万円から
投資実行額・応募総額 240億円超(2021年9月時点の投資実行済案件総額)
運用期間の目安 3ヶ月~37ヶ月
投資家会員数 24,047名(2020年12月末時点)

オーナーズブック(OwnersBook)は、ロードスターインベストメンツ株式会社が運営しているソーシャルレンディング・不動産投資クラウドファンディングのプラットフォームです。オーナーズブックでは、クラウドファンディングの手法を活用し、「1口1万円からの小額資金による不動産投資」というサービスを提供しています。

ソーシャルレンディングは「お金を借りたい側」と「お金を貸したい側」とをインターネット経由で結びつけるという融資の仲介を担うクラウドファンディングの一種であり、融資型(貸付型)クラウドファンディングとも呼ばれています。

ソーシャルレンディングに投資すると、提供した資金に応じて分配金(利子等)が受け取れ、満期になれば元金が返済されます。ソーシャルレンディングのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

2-1.ソーシャルレンディングのメリット

  1. 預貯金等に比べて利回りは高い
    年間利回りの相場は5〜8%程度で、中には10%以上のケースもあります(2018年時点、ヘッジガイド編集部調査)
  2. 投資の知識に影響されにくい
    初心者と経験者での投資の成果に差が出にくいのも特徴です
  3. 手間が少ない
    株式投資のような運用の管理(銘柄の売買、価格の変動の監視等)の手間がかかりません
  4. 少額投資が可能
    1万円といった少額から投資を始められます
  5. 運用期間が短い
    運用期間は3カ月~2年などで設定されるケースが多く、比較的短期間の運用となります

2-2.ソーシャルレンディングのデメリット

  1. 貸し倒れリスクがある
    融資先の経営が悪化すれば、元金が戻ってこない(=貸し倒れる)可能性もあります
  2. 好きなタイミングで解約できない
    一旦投資した後は、運用期間中のキャンセルができません
  3. 返済や償還等の変更があり得る
    融資先の状況により返済の遅延や、逆に早期の償還が生じる可能性もあります
  4. ソーシャルレンディング事業者が倒産することもある
    ソーシャルレンディングを運営する事業者が倒産した場合も、投資資金を回収できない可能性があります。

3.オーナーズブックの特徴

さて、ここからはオーナーズブックの特徴についてご説明します。

3-1.最低1万円からの投資が可能

オーナーズブックでは「不動産投資は多額の資金が必要だからハードルが高い」と考えていた人にも、参加しやすいよう、最低1万円からの投資が可能となっています。

公式HP上でも投資額の分布を公表していますが、40%が10万円以下、30%が50万円以下という、一般の人でも手が届く投資額で運用されています。

3-2.良心的な手数料

従来の不動産業者を仲介しての不動産投資は、高額な手数料がかかることが前提でしたが、オーナーズブックでは自社でITチームを組み、直接プラットホームを開発・運用することで、仲介手数料をカットしコスト削減に努力しているそうです。

実際に、出資金以外に必要な手数料は、投資口座に入出金時にかかる300円+消費税のみとなっていて、非常に良心的な価格といえるでしょう。

3-3.投資物件が明確である

以前から、不動産投資を目的とした投資信託商品はありましたが、いったいどんな物件に投資しているのかは投資家に知らされていないというのが実情でした。オーナーズブックでは、ホームページ上でも「新宿区マンション」「江東区商業ビル」など物件が明示されており、自分の好きな物件を選択して投資を行うことができます。

物件ごとの情報も豊富であり、所在地区、築年数、耐震性、稼働率などのリスク状況、銀行借入額などの財務状況も把握できます。もちろん不動産に精通したプロが担当して分析を行っています。

(実際に投資金を貸し付ける先は、物件を保有する不動産業者になります。行政上の理由のため業者名は明記されていませんが、実際に投資する物件の詳細は明記されています。投資先業者名を伏せるため物件の正確な住所は明記せず、新宿区、文京区という括りで表示されています)

3-4.SNSで投資家同士の交流が可能

オーナーズブックの会員は独自のSNSサービスを介して交流することができます。

従来は個々に活動するのが普通だった個人投資家同士が、お互いの投資情報を共有でき、友人やグループを作ることもできます。会社側が、質が一定の顧客サービスを行っており、情報の透明性に自信があるからできるサービスともいえます。

3-5.忙しい人でも投資ができる

不動産投資という性質上、短期の株式投資のように何度も売買を繰り返す必要はありません。

運用期間は物件ごとに1年6カ月~2年程度であり、一度投資を開始すると、運用期間が終了するまで現金に換えることはできないという点はデメリットにもなりますが、こまめに株価をチェックするような手間は必要ありません。

四半期ごとに入金される配当を受け取る(案件によっては運用終了後の資金返却時に配当も一括支払いの場合もある)だけで良い、忙しい人にも向いている投資方法です。また、公開している利用者層をみると、半分以上が20代、30代というデータで、投資初心者の方も多く参加している様子がうかがえます。

4.オーナーズブックのメリット

上記の特徴を踏まえた上で、オーナーズブックに投資するメリットを見ていきましょう。

4-1.少額・分散投資が可能

不動産投資ではマンション1室やアパート1棟を取得するために数千万円から1億円以上かかることがあります。多くの場合、金融機関のローンを利用しますが、融資可能額は個人によって異なる上、事業計画(投資計画)書の作成も必要になるなど、不動産投資は投資初心者にとってハードルの高い投資方法と言えます。

一方、オーナーズブックでは1万円から不動産案件に投資して配当を受け取ることができます。貸付型タイプの案件は、すべて不動産担保付の融資案件となっているため、リスクも抑えられています。

また、投資の運用期間は、3~6カ月程度の短い物件から20カ月以上の長めの物件まで幅広く扱われており、運用期間の長さに応じた物件の選択も可能です。

このように、オーナーズブックではリスクの異なる物件・投資タイプが用意されており、また少額から投資できるため、投資初心者でも始めやすいのが特徴です。

4-2.上場企業100%子会社が運営、物件は不動産のプロが厳選

親会社であるロードスターキャピタル社は、投資運用業、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業、宅地建物取引業、総合不動産投資顧問業の免許・登録を受けた総合不動産会社です。不動産投資や不動産運営、アセットマネジメント等に関する豊富な知識・経験等を有した投資のプロがソーシャルレンディングの投資案件を厳選し、提供しています。

また、ロードスターキャピタル社は東京証券取引所マザーズ市場に上場している企業です。業績も創業以来の黒字を継続しています。(2021年時点)

オーナーズブックでは自社内でのプラットフォームの構築・運用、仲介手数料のカットなど大幅なコスト削減が実現していることもあり、貸付型案件の年利回りは3.0%~5.0%が中心となっています。

4-3.案件情報が豊富

オーナーズブックの案件内容を確認すると、貸付先や担保内容、予定利回りや償還方法などの貸付条件、物件概要(建物状況、アクセス状況や賃貸借状況等)といった情報を細かく見ることができます。

他のソーシャルレンディングの場合、貸付先の情報を非公開とするケースもありますが、オーナーズブックでは案件内容を詳しく公開しているものもあるので、投資家は内容を精査してから投資判断を下すことができます(※一部、貸付先や担保不動産の情報が限定的開示になるケースもあります)。

なお、投資家の募集方法は「抽選方式」と「先着方式」があります。人気案件の場合、募集期限が到来する前に締め切られる場合があることも留意しておきましょう。

4-4.ロードスターキャピタル社の株主になると優待枠も

オーナーズブックの運営企業であるロードスターキャピタル社の株式を保有して一定の条件をクリアすると、株主優待を受けられるようになります。優待の内容は、貸付型案件(先着方式)及びエクイティ型案件の投資枠の一部に対し株主優待枠が設けられ、一般の投資家よりも優先的に投資ができる、というものです。

ソーシャルレンディングの人気の案件には応募が殺到し、先着順ですぐに募集終了してしまったり、抽選に外れてしまったりなどで、投資機会を得られないことも少なくありません。一方、株主優待枠を利用することで投資枠を優先的に確保できる点は、上場企業が運営会社であるオーナーズブックの大きなメリットと言えるでしょう。

なお、株主優待を受ける条件は下記のような内容です。

当社株式を1,000株以上、かつ、6か月以上継続保有され、優待基準日(6月30日及び12月31日)の株主名簿に記載または記録された株主様を対象

※ロードスターキャピタル株式会社「株主優待制度の変更に関するお知らせ」より引用

※2021年8月時点の情報です。最新情報については、ご自身でもよくお調べの上ご判断ください。

5.オーナーズブックのデメリット

オーナーズブックでは以下のようなリスクやデメリットがあることも把握しておくことが重要です。

5-1.元本保証はない

貸付先が倒産すれば元本が返還されない可能性があります。返済や配当が遅延する場合もあるでしょう。

ロードスターインベストメンツ社ではそうした債務不履行が生じない貸付先や物件を厳しく選定していますが、貸倒れが生じる可能性はゼロではない点も考慮しておきましょう。

5-2.途中解約ができない

オーナーズブックでは運用期間中の解約はできません。運用期間は3カ月程度以上で設定されていますが、投資家都合で急な現金化はできない点にも注意が必要です。

5-3.利回りは3.0%~5.0%と低め

海外案件などのソーシャルレンディングでは利回り10%以上を期待できる場合もありますが、オーナーズブックの貸付型タイプの利回りは3.0%~5.0%が中心です。

しかし、利回りの高い案件はその分リスクも高く、貸し倒れる可能性もあります。オーナーズブックの利回りは控えめですが、すべてが不動産担保付の案件となるため(貸付型の場合)、リスク低減を図った不動産投資が期待できます。

5-4.人気案件には投資できないことも

オーナーズブックには2万名超(2019年時点)の会員がいますが、案件開始直後にすぐに応募が埋まってしまうため、投資家からは「投資できない」という声も数多く上がっていました。

2019年8月に抽選方式を導入しましたが、抽選に漏れてしまうと投資ができないという可能性もありますので、気になる方は複数サービスを併用すると良いでしょう。

6.オーナーズブックが人気な理由とは

ソーシャルレンディングで不動産投資を行う企業は、オーナーズブックだけではありません。しかし、オーナーズブックは業界でも代表的な存在で人気があるのは、どのような理由があるのでしょうか。

ちなみに、この記事を執筆中(2019年3月13日)に、ちょうど18時に募集スタートの最新投資物件情報があったのですが、同日2時間後の20時前には満員で募集完了(正確な満員達成時の時刻は不明です)、338名により86,500,000円が一気に集まっているという人気ぶりでした。

6-1.不動産のプロが創業している

クラウドファンディングというと、IT畑のメンバーが操業しているイメージがありますが、オーナーズブックでは、会社概要でも主要メンバーの経歴を公開していますが、ゴールドマンサックスの不動産部門に関わった3名が創業に携わっています。

数百億円の不動産投資を運用していた、不動産に精通したメンバーが創業しているという安心感があります。

「投資運用業」や「第二種金融商品取引業」だけではなく、「宅地建物取引業」「総合不動産投資顧問業」などの不動産資格を保有する社員も在籍しています。

6-2.全案件不動産担保付き(貸付型投資案件の場合)

オーナーズブックでは貸付型投資案件に不動産担保が設定されています。(案件には、オーナーズブックで一般的な貸付型案件と、物件を購入する際の資金を集めるためのエクイティ型案件があります)

不動産担保とは、もし債務者が借り入れた資金を返済できない状況となった場合、債権者は担保提供された不動産を売却して返済にあてる、というものです。

元本保証をうたうものではありませんが、実際として、不動産担保が付いていて、その不動産の評価額をプロが厳しく査定している場合は、リスクがかなり低い状況で投資が行えるといえます。オーナーズブックでは、元本割れ、貸し倒れは一度も発生していないとのことです。

7.オーナーズブックの始め方

オーナーズブックを利用して投資を始めるには「投資家登録」と「口座開設」が必要です。その後、投資資金を口座へ入金し、案件を選んで応募するという流れになります。

20歳~75歳未満(75歳以上は個別対応)であれば誰でも申し込みを申請でき、オーナーズブックの審査を通過すれば(審査内容は非公開)、投資をスタートできます。

  1. メールアドレスのみで登録申請を行い、必要事項を入力するだけで一般会員に登録できます。
  2. 会員情報を使ってログイン後、「投資家申請」を行います。
  3. 画面に沿って必要事項を入力、口座を開設するために本人確認資料を提出します。本人確認資料を元に、オーナーズブックが投資家審査を行います。
  4. 無事審査に通過すると、登録住所へ本人所在確認のために簡易書留でハガキが送られてきます。

そのハガキを受領したことで、投資家の登録が完了します。

  1. 投資家登録完了時に、投資口座へ入金をします。
  2. 入金が済めば気に入った投資案件を選択し、内容を確認して応募に進みます。

参考URL:https://www.ownersbook.jp/top/start-guide/

8.まとめ|オーナーズブックってなに?評判とメリット・デメリットを分かりやすく解説

オーナーズブックは、資金不足を理由に不動産投資を断念していた方でも気軽に参加できるソーシャルレンディングサービスです。利回りは海外案件などと比べれば控えめですが、不動産のプロが厳選した担保付の案件が提供されており、リスク低減が図られています。

この記事を参考に、オーナーズブックの案件を検討する場合は、メリットだけでなくデメリットやリスクも含めて慎重に判断するようにしましょう。

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