株式投資で勝つ人、負ける人の特徴徹底比較!「勝ちパターン」の前に知るべきこととは

青木博史
青木博史

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1.はじめに

ここ最近、投資家デビューする人や、副業として投資をする人が増えています。

テレワークや外出自粛で在宅時間が増えたことに加え、老後の生活資金2,000万円問題が報じられたことなどの理由から、株式投資などへの関心が高まっていると思われます。

いろいろな金融商品はありますが、中でも株式投資の強みは、自分のおカネを株式という形で働かせることで、会社が生み出す利益をキャピタルゲイン(株式の値上がり益)やインカムゲイン(配当金や株主優待など)で受け取れることです。

株式投資は、

(1)投資する

(2)利益確定する

(3)再投資する

という単純なサイクルをうまく繰り返すと、元本がどんどん膨らんでいきます。

元本を大きくすれば、その分の儲けもどんどん大きくなります。100万円を年利20%で運用すると、1年後は120万円ですが、同じ20%でも5000万円を運用したら、1年後は6000万円になるといった具合です。

この違いは非常に大きいです。

資産が膨らめばキャピタルゲインの金額もケタが違ってきますし、インカムゲインももちろん増大します。もちろん、その過程で損を出すこともありますが、投資の勉強をすることで、損を極力少なくしたり、利益を最大化できたりします。

しかし、投資経験のない人が株式投資で資産運用を始めても、必ずしもうまくいくとは限りません。むしろ、損失を被るケースも多々あるでしょう。

そこで今回の記事では、株式投資における勝ちパターンについて解説すると同時に、ビギナーでもプロに負けない株価分析手法を紹介します。

2.株式投資で勝てる人は「情報を集め、活かす」

株式投資をやっていると、運よく勝てることもあるでしょう。ただし、いつまでも幸運が続くわけではありません。株式投資で安定して勝てる人の多くは、ある特徴を兼ね備えています。それは「情報を集め、活かす」ことです。

2-1.株式投資で勝てる人の特徴1:勉強を継続できる人

単に株価チャートだけ追いかけ、一喜一憂しているだけでは何も見えてきません。株価は、以下に示す通り、実にさまざまなファクターに影響されます。両者の相関関係を理解しないと、株式投資はうまくいきません。情報収集・勉強が大切なのです。

▽株価に与えるファクター1:経済要因

  • 経済情勢(GDP・貿易統計・製造業景気指数など)
  • 金利動向(長期金利・各国中央銀行政策金利など)
  • 為替(EUユーロ・日本円・中国元・米国ドル)

▽株価に与えるファクター2:個別銘柄要因

  • 企業業績:売上高・営業利益・当期利益・ROE(株主資本利益率)
  • 株主還元:配当(増配・減配・無配)や自社株消却
  • 株価指標:PER(株価収益倍率)・PBR(株価純資産倍率)・配当利回り等

2-2.株式投資で勝てる人の特徴2:有益な情報を得て活用できる人

ただし、むやみに手をつけても有益な情報は手に入りません。そこでおすすめしたいのが、会社四季報です。

会社四季報には、企業のあらゆる情報が詰まっています。特徴を挙げると、歴史の重み、洞察力、ミクロからマクロまでのカバー力の3つです。

・歴史の重み

会社四季報の創刊は1936年。同年2月に起きた2・26事件のさなかにも制作が続けられた歴史ある情報ハンドブックです。つまり、四季報をひも解けば企業が歩んできた歴史もたどれるわけです。企業の歴史から、今抱えている経営課題の本質も推察でき、今後の方向感も見通せるのです。

・洞察力

上場企業に四半期(3か月)ごとの業績発表が義務づけられたのは2003年からで、その前までは上期・下期の発表があたりまえでした。一方で会社四季報は、その名の通り年4回の発刊を70年以上続けています。

企業活動は生き物です。毎四半期、同じビジネスを展開しているわけではありません。たとえば、化粧品は冬と夏で売れ筋がまったく違います。企業のリアルを読者に伝えるため、あるべき発刊サイクルを続けてきたのです。

・ミクロからマクロまでのカバー力

会社四季報には、東証一部・二部・ジャスダック・東証マザーズといった各市場の全上場企業がカバーされています。掲載されている各企業の活動、つまりミクロ経済を読み込んでいけば、マクロの日本経済、ひいては世界経済の動向にも勘が働くようにもなります。

2-3.情報を集めるのは活かすため

せっかく勉強し、情報を集めても、アクションにつながらなければ成果を上げることはできません。

仕事と同じように、株式投資で成果を残し続けるにはPDCA(計画・実行・チェック・アクション)サイクルを回すことが欠かせません。情報に基づいて見通しを立て、投資を実行し、予測が外れたら次のアクションを変えるのです。投資で勝てるのは、情報に基づきPDCAを回せる人なのです。

3.「株で勝つ人、負ける人」5つの違い

それでは、「株で勝つ人、負ける人」の違いとはいったいどのようなポイントなのでしょうか。この章では5つの事柄に沿ってご説明します。

3-1.株で勝つ人は情報を絞り、負ける人は情報に流される

株式情報は無限にありますが、それを鵜呑みに投資していると、勝率は上がりませんし、何より自分自身が成長しません。

情報の中から、どれが有益な情報なのか絞り込んだり、その情報により、どれだけ収益のインパクトが大きくなるのかなどの情報を精査したり、深く追求することでほかの投資家より抜きん出た存在になれます。

3-2.株で勝つ人は先人の経験に学び、負ける人は直観に頼る

投資で負けると、当たり前ではありますが、おカネが減りますし、自己流ではいつまで経っても同じ投資法から脱却できません。株の負け組から勝ち組へ変われる最短ルートは、株で成功した人の投資法を学ぶことです。

どのように学ぶかについては、一番おすすめしたい方法は自分の実力に応じた投資本を何冊か購入して勉強することです。ファンダメンタルに関するものや、テクニカルに関するもの。そして考え方に関する書籍を揃えると良いでしょう。

本を買うのに躊躇する場合は、インターネットなどで調べるというのもおすすめです。ただし、インターネットの情報は玉石金剛ですから、間違った情報かどうかの選別が重要になります。あまり鵜呑みにせずに甘い話には注意するようにしましょう。

3-3.株で勝つ人は地道な努力をしており、負ける人は一発逆転を狙う

株で大きな利益を出した人は、運や偶然の要素が強かっただけだと感じませんか?

大きな利益は注目されますが、その利益をつかむためにしてきた地道な努力を見落としてはいけません。

株で勝つ人は、誰もができることを誰にもできないくらいやり続けていることを覚えておきましょう。

3-4.株で勝つ人は頑固者、負ける人は運用方針がすぐに変わる

運用方針がコロコロ変わってしまうと、株価が上昇しているときと下落しているときで、すぐに変わってしまいます。下落時に損失を取り返そうとハイリスクな株式に投資した場合、最悪の結果になる場合もあるため、要注意です。

株を購入する前に運法方針をきっちり立てて、なるべく変更しないほうが、コロコロ変える人よりも良い結果になるはずです。

3-5.株で勝つ人はチャンスに飛び込み、負ける人は傍観する

チャンスは上昇局面だけではなく、下落時や急落時も発生します。下落が続いたら投資は儲からないと決め付けて傍観したり見送りせず、割安になった株式や急反発しそうな株を探してみてください。

株式市場に上場されている株式は約3600社もあります。すべてがダメというわけではありませんので、チャンスを見つけるように動いていきましょう。株式投資は運やスピードよりも、努力、経験、考え方を重視したほうが運用成績は良くなります。

4.株式投資で勝てない人の特徴「情報に振り回される」

一方で株式投資に勝てないのには理由があります。

勝てないのは決して運が悪いせいばかりではありませんし、運のせいばかりにしている人は投資家としての成長も見込めないでしょう。

勝てない人の多くに共通している特徴は、「情報に振り回される」ことにあります。

4-1.情報を鵜呑みにしてはいけない

証券会社のアナリストなどによるレポートや、マネー雑誌の特集記事などは、投資に精通したプロが執筆するだけに、一般投資家が考えもしない視点で切り込んだり、斬新な情報が織り込まれていたりと、読みごたえがあるのは確かです。

ただし、こうしたレポート・記事を鵜呑みにするのは危険です。大切なのは自分なりに内容を理解・深掘りし、自らの頭で考えることです。

株式投資に限ったことではありませんが、情報に振り回され周囲に流されている主体性のない人に、勝利の女神は微笑みません。マネー雑誌に載っている「おすすめ銘柄」は、多くの個人投資家が目を通しています。慌てて飛びついたからといって、大きな値上がりは期待薄で、むしろそこから値を下げて損を抱えるケースも少なくないのです。

4-2.人の行く裏に道あり花の山

相場の世界では、「人の行く裏に道あり花の山」と昔から言い伝えられてきました。桜開花の季節、有名な桜並木通りは人でごった返していて花見どころではない、むしろ裏道に入った方が人知れず見事な桜が咲いているものです。

株式投資も同じです。アナリストも投資家も見落としているようなお宝銘柄を探し出すことは、投資の醍醐味であるといえるでしょう。

5.勝ちパターンより大事?負けパターンを知ろう

株式投資において大切なのは、実は「勝ちを増やす」ことより「負けを減らす」ことにあります。以下に、典型的な負けパターンをいくつか紹介します。負けパターンを知り、避け続けることができれば結果的に勝率のアップにつながります。

5-1.ありがちな負けパターン1:損切りができない

負けパターンで最もありがちなのが、「損切りができない」です。

人は常に合理的に思考しているわけではなく、いままでの経験や置かれた状況によって判断がぶれます。資産運用も同じで、ロジカルな投資行動はさまざまなバイアスによって妨げられます。

よくあるバイアスとして知られているのが、「人間は儲ける喜びより損する痛みを感じやすい」という「プロスペクト理論」です。だから持ち株が下落しても手放せずに傷口を広げてしまうのです。

相場の世界でも、昔から「見切り千両・損切り万両」といましめられてきました。負けパターンに陥らないためにも、個人投資家は、自らの認知バイアスを知り、損失先送りのようなその場しのぎの投資行動を抑えこまなくてはいけないのです。

5-2.ありがちな負けパターン2:高値づかみ

たとえベテランの個人投資家であっても、盛り上がっている相場のムードには逆らえないものです。その結果、やりがちな負けパタ-ンが「高値づかみ」です。

投資をするときはつい、銘柄の株価(投資信託なら基準価額)の上昇率に目が向きますが、投資家の利益率と株価・基準価額の上昇率は実は異なります。

過去5年間における株式投資信託の基準価額が4.4%の上昇率だったのに対し、投資家の利益(インベスターリターン)は2.2%にとどまったとの金融庁の調査結果も公表されています。付け加えると同期間には、投資家の半分が損失を出しています。

上昇カーブを描き続けるチャートに判断力が乱れ、「乗り遅れるな」とばかりに天井圏で手を出してしまい、逆に急落したら慌てて売り急ぐ失敗を犯しがちなのです。

株価の底値や天井を見極めるのは、プロの機関投資家でも難しいとされています。「高値づかみ」のリスクを回避するには、投資時期を分散するなどの合理的な対策が有効とされています。

5-3.ありがちな負けパターン3:狼狽売り

投資初心者はもちろん、中上級者でも時流に飲まれ、やってしまうのが「狼狽売り」です。ある経済圏の悪化や企業の不祥事など、保有中の株価の急落によってパニックになり慌てて株を処分してしまうことをいいますが、これも負けパターンの1つです。

保有株の株価が急落すると、早めに損切りしたいという意識から、売却へと走らされますが、損切りは負けの確定と同じといえます。損切りしてもその分をカバーできる他の投資先があれば別ですが、株価急落の原因を把握することなく、反転する可能性を見極めずに売ってしまうことなどは避けましょう。

5-4.ありがちな負けパターン4:企業価値を軽視する

企業業績・財務的な安定性・持続的な成長性などのファクターで、企業価値は支えられています。ファンダメンタルズを重視する投資家は「企業価値こそが株価である」と主張します。

実際の株価は買い手と売り手の思惑によって大きく動きます。過熱ムードが高まって高値更新を繰り返すときもあれば、逆に大きく冷え込むときもあります。このようなとき、株価は企業価値と大きく乖離することがあります。

一時的に大きく動いた株価もやがて企業価値に収れんします。トレンドや相場のムードに翻弄されながら、企業価値に向かっていくのです。 テクニカル分析に基づく短期決戦も、もちろん悪くない投資法です。それでもいまの株価水準が割高なのか、過熱気味かといった立ち位置を判断するためにも企業価値のことは絶えず念頭におきましょう。

6.株式投資の勝ちパターンは?

一方で、株式投資の勝ちパターンの極意はただ1つ「自分で決めたルールを守る」ことにあります。具体的には損小利大や逆張り・順張りといった投資スタイルをいったん決めたら、ぶれずに続けることにあります。

6-1.勝ちパターン1:ぶれない投資スタイルを守る

たとえば株式の投資スタイルとして、大型株を中心に物色し上昇トレンドに乗る「順張り」と、数少ない底値のチャンスを狙い大相場に乗る「逆張り」があります。どちらが正しいというわけではありませんが、最もまずいのが、自身のスタイルを確立できないまま投資を続けることです。

本来は逆張りスタイルなのに、上昇相場の誘惑に駆られてついつい順張りにも手を出してしまうなど、投資スタイルがぶれてしまってはいけません。

一度、自身のスタイルを確立したら、一時的に損を出したとしても自分自身の「投資ルール」として守り続けましょう。

6-2.勝ちパターン2:「損小利大」と決めたらぶれない

「損小利大」とは、買った銘柄が下落したら早いうちに損切りし、上昇トレンドに乗ったら極力利益を最大化する、という考えに基づく投資手法です。

1回あたりの利益を大きくできれば、たとえ勝率が低くてもトータルリターンを増やすことができます。一方で大きな上昇相場は頻繁にはやってきません。そのため、実践する投資家としては辛抱がいるのも確かです。

「損小利大」を続けていると、ついつい我慢しきれずに値ごろ感のある株に手を出したくなります。ここでこらえて鉄則を守ることが長い目で見れば成功につながるのです。

6-3.勝ちパターン3:ルールに基づいた投資判断を下しやすいテクニカル分析

ルールを守る大切さは投資全般に当てはまりますが、とくにローソク足や移動平均線等の指標に基づいたテクニカル分析は、多角的な検証が不要で、視覚的にもとらえやすく、ルールに基づいた投資判断を下しやすいとされています。

7.まとめ|株式投資で勝つ人、負ける人の特徴徹底比較!「勝ちパターン」の前に知るべきこととは

孫氏の兵法に「善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり」という一節があります。

これは、戦い上手といわれる人は、勝ちやすい機会をとらえて勝つもので、その勝利は人目を引く勝利ではなく、智謀すぐれた名誉もないし、その武勇が称賛されることもないという意味の孫子の一節で、相場の世界では、この一節を、「津煮に参加する必要はなく、局面を読むのが難しい時に無理にリスクを冒して取引をするのではなく、先の見通しがはっきりした時に千載一遇のチャンスとして、取引を行うべき」ということで引用します。

株式投資における勝ちパターンは、いわば、負けパターンをしないと言う逆説的に捉えた方がわかりやすいのかもしれません。

負ける人は勝つ人が取引をしないようなところで取引をしてしまうと言う点において、負けてしまうのですから、「勝ちパターン」をあれこれと探す前に「負けパターン」を徹底的に知ることが大事なのです。

そして、負けパターンに陥らないよう自らを律しなければいけません。

そのうえで、テクニカル分析などでマイルールを徹底し、自らの勝ちパターンを確立していきましょう。

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