老後にもらうことができるはずの年金があまり期待できない状態であることに加えて、サラリーマンやパートの収入など、労働による収入も上がる見込みが薄い現在では、これらとは別の方法で資産を増やすことが大切です。
実際に資産形成の必要性に注目が集まり、代表的な資産の増やし方として、投資を始める人が増加している傾向にあります。
しかし、単に株式や投資信託、FXなどといった投資を始めることだけが資産を増やすことではありません。
多くの人が知らない資産の増やし方の根本を知ることで、誰でも資産を増やしていくことが可能になります。その資産の増やし方と、実践方法を伝授します。
Contents
1.誰でもできる資産の増やし方とは何か
政府が公表した老後資金2,000万円不足問題は記憶に新しいです。
このように年金や将来のための資金が不足する懸念や、勤め先で頑張って働いても昇給の望みが薄いことから、それらとは別の資産の増やし方を知りたいと考えている方は大勢いらっしゃいます。
そこで、誰でもできる資産の増やし方は何なのか紐解いていきましょう。
1-1.資産の増やし方は3種類ある
現実的に考えられる資産の増やし方として、貯金と投資、本業以外の収入源を作ることの3種類が考えられます。
将来のための資産形成のために、まずはそれぞれの資産の増やし方の性質について確認していきましょう。
1-1-1.貯金
貯金は専門知識が特に必要ないため、誰にでもできる資産形成の方法といえます。
ただ、今ある収入の一部を貯蓄していくため、その分生活を切り詰める必要があるうえに収入が増えているわけではないため、厳密には資産そのものが増えているとは言い難い状態だといえます。
1-1-2.本業以外の収入源を作る
資産を増やす方法として、本業以外の収入源を作ることが有効だと考えられます。
これは本業以外に副業を持つことに限った話ではありません。
現在は週末起業など様々な就労形態ができてきており、仕事を1つに絞る必要性が薄くなってきているため、スキルや専門知識があるなら収入源を複数持つことは可能です。
しかし、1日は誰でも平等に24時間であることから労働時間には限りがあることに加えて、他の業務にも支障が出ないようにコントロールすることが求められます。
また、複数の収入源を持てるだけの専門知識やスキルは誰でも持っているわけではないので、誰にでもできる資産の増やし方とは少し違うといえます。
1-1-3.投資
投資で資産を増やすためには時間が必要ですが、投資に必要となる知識を継続して勉強し、実践で経験を積み重ねることができれば、誰でもある程度の収入を得ることは可能です。
また、投資には株式やFX、投資信託など様々な種類があり、自分のスタイルに合わせて投資方法を選ぶことができるため、誰でも自分に合った投資を始めることが可能です。
1-2.資産を増やしたいなら「本当の意味での投資」をする
先に挙げた3つの資産の増やし方のうち、誰でもできる、かつ本当に資産を増やしていける方法は投資であるといえます。
ただし、ここでいう投資は単に株式や投資信託、FXなどの投資の種類のことを指しているのではなく、「本当の意味での投資」を意味します。
それでは、資産を増やすことを可能にする「本当の意味での投資」とは一体何なのか、次の章で詳しく解説していきます。
2.資産を増やす「本当の意味での投資」の正体
「投資をすれば資産が増える」ことはなんとなく分かっていても、「本当の意味での投資」を知っている状態と知らない状態では、資産形成に大きな影響が出ると考えられます。
将来の不安を払拭するために資産を増やすという目的を果たすためにも、「本当の意味での投資」の正体をお教えします。
2-1.「どの投資をすれば良いのか」だけでは不十分
多くの人は投資を始める際に、株式や投資信託、FXなど数ある投資の種類の中からどれを選べば良いのかということばかりに関心が向いてしまう傾向が強くあります。
しかし、資産を増やす投資とは、株式や投資信託などといった投資を始めることだけを指すものではありません。
資産を増やす本当の意味での投資とは、お金に対する考え方や行動も全て含むものを指します。
これは、投資経験がない人の中ではほとんどの人にとって馴染みのない考え方なので、もう少し詳細にみていきましょう。
2-2.お金を「何に」使うのかが資産を増やす鍵
資産を増やすためには、お金を「何に」使うのかという意識を持つことが不可欠です。
普段の生活で、あなたは「何に」お金を使っているでしょうか?
衝動買いや、コンビニでなんとなく毎日コーヒーを買うなど、本来は必要のないところにお金を使ってはいないでしょうか?
このようなお金の無駄遣いを洗い出して直すようにしていかなければ、資産を増やすことは難しいと考えられます。
以上のことからいえることは、稼ぐお金を増やし、稼いだお金で資産と呼べるものを買い増していくことこそが資産の増やし方であり、「本当の意味での投資」だということです。
2-3.「考え方」と「行動」の全てが資産を増やす投資につながる
資産の増やし方として投資を選ぶことは良いことですが、株式やFXなどといった投資の種類の中からどれを選べば良いのかということばかりを考えるのは、投資としては不十分です。
稼いだお金を何に使うのか、資産を増やすために何を学び、どういった行動をするのかを全てひっくるめたものが、本当の投資です。
このことが理解できれば、着実に資産を増やしていき、将来のお金の不安を払拭することが可能になります。
3.誰にでもできる投資による資産の増やし方実践編
ここまで述べたことを踏まえて、誰にでもできる投資による資産の増やし方の一例を解説します。
これから資産を増やしていくことを実践する方は、ぜひ参考にしてみてください。
3-1.余剰資金で投資する
投資は日常生活で使う予定のない余剰の資金で始めることが基本です。
従って、まずは100万円を目安に資金を貯めることから始めましょう。
資金が貯まったら、100万円を一気に投資することはせずに、そのうちの10万円や20万円程度で投資をスタートします。
もしFXをするのであればレバレッジは資金の負担が比較的少ない2倍から3倍とし、株の信用取引でも同様にすることを推奨します。
このように、少しずつ資金を投じて投資を始めて、コツコツと雪だるま式に資産を増やしてくようにしましょう。
3-2.長期的な資産運用も行う
資産を増やすためには、FXや株の様な短期的な資産運用だけでなく、長期的な資産運用も行うことを推奨します。
例えば、資産運用で得た利益を非課税で手に入れることができるつみたてNISA や、老後資金を自分で作る制度である、iDeCoと呼ばれる個人型確定拠出年金制度を活用した投信積立などが挙げられます。
もし勤め先がiDeCoと同様の企業型DCを採用しているのであれば、それを利用するのも手ですが、そうでなくても今は個人がiDeCoを利用できるので、長期積立に適した環境が整備されています。
3-3.投資に必要な知識を蓄える
10万円でも20万円でも投資をすることで実際にお金を動かせば、「こうすれば良かった」や「ああすれば良かった」などという考えが出てくるはずです。
それによってもっとうまく投資をするために情報収集も行うようになり、今まで特に気にしなかった経済情報などにもアンテナを張るようになります。
このように投資のための勉強を継続的に行うことで、投資に必要な知識が増えていき、投資家としての視野や考え方の幅が広がっていきます。
3-4.実践を繰り返す
資産形成に成功している投資家は、今までに行ってきた投資で良かった部分や悪かった部分の分析をし、その分析を活かしながら実践を繰り返しています。
投資初心者も同じように投資のブラッシュアップをしていく努力を継続することで、真に実力のある投資家としての腕が磨かれていき、その中で資産が増えていくことが見込めます。
4.まとめ
資産を増やしたいと強く願って投資を始めることは、決して間違いではありません。
しかし、今までとは変わらない考え方と行動のままでは、資産形成は難しいといえます。
将来の不安をしなくても良いレベルまで資産を増やしていくためには、考え方や行動も投資仕様にブラッシュアップしていくことが重要であり、それこそが本当の投資ともいえるのです。
資産を増やす「本当の意味での投資」の正体を十分にご理解いただき、ご紹介した投資による資産の増やし方を参考にして投資を実践することで、着実に資産形成を実現していってください。