借金して投資は悪なのか?実は投資家ですら知らない意外な借金の真実

青木博史

これから投資を始めようという初心者に対して、「投資のために借金をしてはいけない」「投資は余剰のお金でするものである」などといったことが当たり前のように言われています。

これらは本当のことではありますが、100%の正解というわけではありません。

なぜならば、お金持ちは借金をしてまで投資をすることもあるからです。

ただ、その事実の表面だけを真似することで借金をして投資をしてしまい、結局失敗してしまう人が多いことも、これまた現実です。

あなたも借金による投資で失敗する人達の仲間入りをしないように、投資における借金の本当の役割と、借金の力を発揮させる心得をお教えします。

1.「借金をしてまで投資をしてはいけない」のは本当なのか

冒頭で述べた通り、「借金をしてまで投資をしてはいけない」のは本当でもあり、本当ではないともいえます。

なぜどちらにも言い切ることができないのか、その理由を解説します。

1-1.「投資は余剰の資金でするべきものである」だけとは限らない

基本的に、投資は余剰の資金でするものです。それは、生活資金で投資をすると絶対に稼がなければいけないという意識が働いてしまい、無茶な投資をしやすくなり、結果的に大きな損失を負ってしまうリスクが高まるからです。

しかし、全ての投資や投資家が、必ずしもこのケースに当てはまるとは限りません。

なぜなら、借金を必要とする投資が存在しているからです。

1-2.実は借金を必要とする投資は多い

投資は余剰の資金で行うことが基本であるとはいえ、投資の種類や投資家のレベルによっては借金が必要となるケースも多々あります。

例えば、不動産投資は借金が必要となる投資の代表であり、頭金は自己資金で、残りは借金で補うことが一般的です。

これは、不動産は「投資」という名前がついてはいますが、実は事業の一種であるために融資を受けることができるからでもあります。

このことから、もし絶対に借金をしてまで投資をしてはいけないというなら、銀行から融資を受けるなんてもってのほかだという話になってしまいますし、大富豪以外は不動産投資などができなくなってしまいます。

そのようなことは、将来のお金を作るための選択肢として投資が選ばれるようになっている昨今においては、現実的ではありません。

そもそも、実は借金を利用することでリターンを得られる投資は、思いのほか多く存在しています。

「投資は余剰の資金ですべきものである」というイメージを持っていた方は目から鱗かもしれませんが、以上のことを踏まえて、次の章からは投資における借金とは一体何なのか確認していきましょう。

2.投資における借金の役割の真実

 ここまでに述べた通り、借金をして投資をすることは必ずしも悪いことではなく、むしろ必要なこともあります。

またこれは、単に資金が足りないという理由で借金をして投資をするならば、投資における借金の役割を理解していないために、投資に失敗する可能性が高くなるともいえます。

それでは、投資でいうところの借金の役割とは一体何なのか、その真実を解説します。 

2-1.借金をすることが当たり前の投資がある

まず知っておくべきことは、不動産投資を代表として借金をすることが普通である投資があるように、投資は種類や投資家のレベルによって、借金をすることが当たり前のように行われているということです。

これは単に資金の不足分を借金で補っているだけではなく、より大きな市場で資産運用することを目的としていることを理解しておく必要があります。

2-2.実はレバレッジも借金である

FXや日経平均先物、株式などといった投資は、レバレッジをかけることができることを知っている方は大勢いらっしゃいます。

しかし、実はレバレッジをかけて投資することも借金といえることを知っている人は、どれほどいらっしゃるでしょうか?

レバレッジをかけることで、元から持っている資金の何倍もの金額の取引が可能になります。

そうやって資金の数倍の取引ができれば動くお金も大きくなるため、勝てば利益を大きく伸ばすことができ、その一方で負ければ資金の減りが早くなるリスクも負うことになります。

つまり、多くのお金持ちや腕の良い投資家は借金をすることで負うことになるデメリットを承知のうえで、大きく利益を伸ばすためにレバレッジをかけるなど、当たり前のように借金を投資に使っているのです。 

2-3.借金の役割は「投資のブースター」

ここまでに述べたことをまとめると、借金は資金を大きく増やす可能性を担う「ブースター」であるということができ、うまく扱えば資金を増やす方向へ一気に加速することができます。

しかし、このブースターは誰にでも扱えるわけではなく、投資家の力が足りないと資金が目減りする方向に加速する恐れがあります。

それこそが、「借金をして投資をすべきではない」といわれる理由です。

3.借金の力を投資で発揮させるための心得

 

借金というブースターは上手く扱えなければ、資金が目減りする方向に加速してしまいます。だからこそ借金の力を投資で発揮させるためには、知っておかなければならない心得があります。

もしあなたが投資のために借金することを検討しているなら、まずは次に解説する心得を肝に銘じてください。

3-1.投資家としてのレベルを上げる

借金をうまく扱うことができないのは、単純に投資家としてのレベルが借金を利用できる域に達していないからです。

従って、投資を始める際はいきなり借金をすることはせずに、余剰の資金やレバレッジをかけない現物取引などで経験を積み、投資家としてのレベルアップに集中することを強く推奨します。

そうやって投資家としての腕を磨いたところで、借金というアイテムを使うようにしましょう。

3-2.レベルに合わせて投資スタイルを変えていく

借金をすることが当たり前のこととして利益を伸ばしている投資家も、最初から借金をして投資を始めた人ばかりではありません。

投資をするうえで身に付ける必要のある知識をコツコツ勉強しながら、実践を通して投資の力を磨き、自分の投資レベルに合わせて投資スタイルを段階的に変えてきたうえで、借金を利用している投資家がほとんどです。

以上のことから、投資による資産形成に成功したいと考えているのなら、焦って最初から借金をしようとはせずに、まずは成功する投資家になるために必須である、基本的な投資力を磨くようにしましょう。

4.まとめ

今回の記事をお読みいただくことで、投資は余剰資金でやるべきだから借金をしてはいけないということが理解できましたか?

借金は資金を増加させる方向にも減少させる方向にも加速させる力を持っているゆえに、借金を扱う力が十分でないうちは使ってはいけないということがご理解いただけたと思います。

いかなる投資においても焦りは禁物です。最初のうちは大きく利益を伸ばすよりも投資家として成長することに重点的に力を入れ、余剰の資金で利益を出せるように努めましょう。

そうして投資の力を磨いてから、借金の力を借りることを検討してください。

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