【株の勉強をする前に】収入源を複数確保するためにやるべきこととは

青木博史

1.はじめに

株式投資を始めるにあたって勉強しようと思っても、何から手をつけていいのかわからない人は多いのは当然です。

なぜなら、実際に株式投資の範囲は広く奥深いものなので、数年で全てを理解し経験することは難しいですし、
日本の学校教育で、投資やお金についての科目がごっそりと抜け落ちているからです。

しかし、今の時代、分からないという理由で「投資をしない」という選択肢を選ぶのはリスクが高いと言えます。

昭和ならまだしも、この令和の時代は、サラリーマンであっても安心した収入を得続けるのは難しく
会社からの収入だけを頼っていては、心許ないと感じている方も多いはずです。

  • 給料が思ったように上がらず将来が不安。
  • 給料以外の収入源を作りたいが何か良い方法はないの?

このように考える方もいるでしょう。

給料以外の収入源を作るためには副業など様々な方法がありますが
副業で稼ぐには労力がかかり下手をすると体調を崩してしまいます。

無理なく給料以外の収入源を作る方法は、やはり「投資」しかない…?

そうですね。
ズバリ無理なく給料以外で収入源を作りたいのなら、投資は良い方法と言えるでしょう。

では、投資。

「何から始めるか」で悩んでる方は
株式投資の勉強をしてみてはいかがでしょうか?

この記事では、株式投資の勉強をする前にやるべきこと、考えるべきことについて解説します。

2.収入源を複数持ち分散させる重要性

投資格言の一つに「卵を一つのカゴに盛ってはならない」というものがあります。

これは資産を一つのものに投資をしているとカゴを落とした時に
すべての卵が割れてしまう(資産を失ってしまう)という意味で、
リスク分散の重要性を示した格言です。

こうしたリスクを分散するということは資産運用だけでなく、収入面でも同じことが言えます。

多くの方は給与などの形で一か所からの収入がすべて、あるいは大半を占めていることでしょう。

この章ではそんな人が収入源を複数持ち、分散させる重要性について見ていきましょう。

2-1.収入源が一つしかないのはリスク

終身雇用、年功序列といった旧日本型の雇用システムはすでに限界を迎えています。不況時にはリストラ(解雇)やボーナスカットなどで収入が大きく減ってしまう可能性もあります。そうした時に、勤務先からの収入しかないという状況は極めてリスキーといえます。

給料しか収入源がないという状態は自分がもっている労働力を「○○社」という一つのカゴに盛っている状態と言えるわけです。

安定した仕事をしているという人こそ、いざという時に備えて収入源を複数作るべく努力を開始するべきです。

2-2.節約だけで乗り切れる時代なではなくなっている

賃上げも多少は進んでいますが、社会保険料のアップなどで正直手取りが増えている実感は
ほとんどないという方が多いのではないでしょうか。

国税庁の民間給与実態統計調査結果によると平成26年の平均年収は415万円。
平成9年は467万円だったということを考えると1割以上も年収が下落しています。

社会保険料率については平成9年は25.85%で平成26円は29.19%でこちらは3%強の伸び。

これではお金が残らないのも納得です。

もちろん、節約するのは大事ですが、節約をするだけで乗り切れるような時代ではなくなっています。

3.まずは株式投資をする目的を明確にする

前章では、なぜ収入源を複数持つ必要があるのかについてご説明しました。

ここまでの内容で、「確かに2つと言わず収入源はたくさんあったほうがいいかも…」と
思えるようになった方は、次のステップに進みましょう。

次のステップとは…

株式投資の勉強を本格的に始める前に株式投資を勉強する目的を明確にする。 

です。

受験でも仕事でもそうですが、目的持つのと持たないのでは、勉強や仕事の成果に明確な差が出ます。

  • 勉強がつらくなってきたときのモチベーションの維持につながる
  • 目的があると自分のために勉強していることを実感でき継続して勉強を続けることができる
  • 目的を達成するために勉強の意欲が上がる

株式投資の勉強は、経済や金融の知識がない方にとってはつらいものでしょう。

最初は楽しく勉強ができていても時間が経つにつれてモチベーションが落ちてしまうことはよくあります。

しかし、事前に目的をしっかり決めておけば途中で挫折する可能性を小さくすることが可能です。

また、自分のために勉強をしている実感を持つことができ継続して高い意識で勉強することができるでしょう。

有効に株式投資の勉強をするためにもまずは株式投資を勉強する目的について明確にするようにしましょう。

4.投資の勉強をする前にするべき4つのこと

株式投資未経験者の多くは、いきなり証券会社に大金を振り込んで、
証券会社のレポートやインターネット上の情報をもとに「こんなもんかな?」と株式投資を始めてしまうようです。

しかし、何の知識も経験持たず、いきなり大切なお金を投じるということは、武器も持たずに戦場に向かうものです。

当然ながら失敗するケースがほとんどです。

大きな失敗を回避するためにも、まずは投資の勉強をする前に必要なことを確認しましょう。

4-1.投資の勉強をする時間を確保する

株式投資に限らず、何かを身に付けようとすれば、勉強する時間を確保する必要があります。

しかも、できるだけ“習慣化”させることが重要です。

そのために、1日の過ごし方を見直して、必ず1日に1時間程度の勉強時間を確保しましょう。

ここで重要になるのが“毎日、行うこと”です。

普段の仕事が忙しくて、つい「週末にやればいいや」とズルズル先延ばし、結局、勉強することを忘れてしまうことはないでしょうか。

1日1時間勉強すれば、1年で360時間分の知識を得ることができます。

それに土日も加えれば、多くの勉強時間を確保することができます。

まず「何を勉強するか?」ではなく、「いつやるか?」を決めましょう。

4-2.投資できる資金を明確にする

1日の生活スタイルを見直して、株式投資の勉強時間を確保できたら、次にやることは「投資する資金額を明確にする」ことです。

なぜなら資金額によってある程度、投資のスタイルが決まってくるからです。

これから株式投資を始めようと思う人は、それほど多額の資金があるわけではないと思います。

「預金100万円を投資に回したい」「毎月一定額を投資したい」という方がほとんどでしょう。

しかし、ただ漠然と株式投資の勉強を始めてはいけません。

まずあなたが始められる投資金額で投資可能な投資商品を選び、勉強した方が効果も高く効率的です。

ですから、まずはあなたが無理なく投資を始められる資金を明確にしてみてください。

4-3.投資の期間をある程度、決めておく

「勉強時間の確保」「投資資金の額」がだいたい決まれば、次に考えてほしいのが、「投資する期間」です。

ここでいう「投資の期間」とは「じっくり長期間の投資なのか?」「比較的、短期間の投資なのか?」という意味です。

一度決めたら変更できない訳ではありません。

まずはざっくりで良いので、自分のやりたい投資のスタイルを決めてしまいましょう。

とはいっても、非現実的な投資スタイルを決めてしまうと勉強が非効率になる恐れがあります。

決める基準がわからない方は、以下のモデルケースを参考にして下さい。

・毎月積み立てで投資資金をねん出する場合は、長期投資の勉強からはじめる
・預金が300万円以下の場合も、長期投資の勉強からはじめる
・預金が300万円以上ある場合は、自分がやりたい投資スタイルの勉強をはじめる

まだまだ経験が浅く資金も多くないうちは、あまり短期的、投機的な売買をするよりは、中長期の投資をしつつ短期投資についても少しづつ学んでいくといった進め方がおすすめです。

4-4.どのくらい資産を増やしたいのかを、今からしっかり考えておく

株式投資の勉強をする目的は、長期的に資産を大きくするためだと思います。

一時的にお金を増やすためではなく、継続的にお金を増やすことを、あなたは望んでいるのではないでしょうか。

そのためには、

「何年後にいくら」
「10年後にいくら」
「30年後にはいくら」

という長期的な資産形成の「目標設定」がとても重要になってきます。

一見、株式投資の勉強とかけ離れていると思われるかもしれませんが、そうではありません。

「目標設定」は達成するのが前提なので、この数字がモチベーションを保つために必要になるのです。

普通の個人投資家は「目標」を達成できなくても、別に投資そのものができなくなくなるわけではありません。

そこでどうしても“甘え”がでてきます。

ですから、株式投資の勉強を成功させるためのモチベーションとして、
どのくらいお金を本気で増やしたいのかをはじめに決めておくことは重要です。

すぐに決められるものではないので、四半期に一回程度、見直しをしつつ目標設定をしていく習慣を持ちましょう。

ここまでを簡単にまとめると、、、

  • 株式投資の勉強時間を確保すること。
  • 投資できる金額を明確にすること。
  • 投資できる金額を参考に、投資の期間をある程度決めておく
  • いつまでに、いくらまで増やしたいのか「目標設定」をする。

まずは、ここまでをしっかり考えてみてください。

5.初心者が絶対にやってはいけない勉強法とは

最後に、株式未経験者、初心者が絶対にやってはいけない株式投資の勉強をお伝えしておきます。

キーワードは、「短期で大儲けを狙う」「小額で大きな利益を狙う」「努力をせずに利益を狙う」です。

株式投資では大した努力もなしに、カンタンに儲けられるほど甘い世界ではありません。

ましてや誰でも短期間で大きな利益を得られるなんてことは、あり得ないのです。

たまたま株を買ったタイミングが良く、短期間で大きな利益を得られることがありますが、
結局は儲かった金額以上に損をして終わることがほとんどです。

できるだけ楽をして投資で成功しようと考えて、それを実現できたという人はおそらくいないと思います。

「急がば回れ」という諺がありますが、時間をかけて勉強し、コツコツ努力した人だけに報酬が与えられるのが株式投資の世界であることを忘れないでください。

6.まとめ|【株の勉強をする前に】収入源を複数確保するためにやるべきこととは

今回の記事では、株式投資の勉強を本格的にする前に、収入源を複数持つことの重要性を再確認し、
そして、株式投資をする目標や、勉強する前に考えておくべきこと、計画を立てるときのポイントについてご紹介しました。

株式投資の勉強方法は、さまざまあります。
しかし、やみくもに勉強を始めても、思ったような成果が出せない…と落ち込んでしまう。
そして、それが諦めるきっかけになってしまうことも多々あります。

勉強をする前の準備をすることは、意外とみなさん忘れがちですので、
あくまでひとつのきっかけとして、この記事を参考にしていただければと思います。

そして、投資の勉強は、投資を止めるまでし続けなければなりません。

気負うことなく、楽しんで株式投資の勉強をし続けていただくことを切に願っています。

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