お金の考え方、お金との付き合い方について、正面から考えてみたことはありますか?
一生懸命働いているのに生活がぜんぜん楽にならないという人もいれば、お金に苦労せず楽しそうに生活をしている人もいます。
その違いは一体何なのか、一度考えてみませんか?
また、一生懸命働いているのに将来に向けて漠然とした不安が払拭されないのはなぜでしょうか。その働きや頑張りが報われる方法、生活を豊かにする方法があるとすれば、それを知りたいと思いますよね。
ひとつ考えられるのは、実はこうしたことの原因は、お金の考え方がしっかりと身についていないせいかも知れません。
- では、どうするか?
- 何を知っておくべきか?
- 正しいお金の考え方とは何なのか?
そんな問いに、お答えしていきたいと思います。
1.なぜ、お金に対する正しい考え方が必要なのか
きちんと働いて、給料をもらって生活をしているのに、なぜか思っているほど生活が豊かになっている実感がなく、将来に向けての不安もある。この原因をまずは探ってみましょう。
1-1.すべての大人は「お金の世界の住人」である
大人になると、すべての人は資本主義社会というお金との関わりを持ちながら暮らすことになります。これを、「お金の世界の住人」と呼ぶことにしましょう。
子供のうちは親の養育下にあるため、まだ「お金の世界の住人」ではありません。お金の問題を自分で解決しなくても生きてくることができましたが、大人の世界は違います。自分でお金を稼いで生計を立てる必要があります。
1-2.しかし、そのことを認識している人は少ない
実は、すべての大人が「お金の世界の住人」になっているという事実を認識している人は、実はそれほど多くはありません。「お金の世界の住人」となり、お金と正しい付き合い方をしている人たちというのは、昔からすでに将来の準備をしてきた人たちです。
目先のお金のことばかりに目を奪われてしまっている人たちというのは、お金と正しい付き合い方ができているとは言い難いでしょう。その結果、生活が苦しくなってしまうのです。
お金とは生涯付き合っていくことになるのですから、お金との正しい付き合い方を考えるべきだということです。
1-3.お金の種類は1つではない
お金には、いくつかの種類があります。種類があるといっても紙幣の種類が違うということや、電子マネーもあるといった話ではありません。どうやって手に入れたお金なのか、何の目的のお金なのかといったように、お金の「性格」の違いです。
例えば、今必要なお金がある、今足りないお金があるということであれば、アルバイトをすれば問題を解決できるでしょう。では、将来に向けて漠然として不安があるという場合にも、その不安をアルバイトで払拭できるでしょうか?
答えは、ノーです。なぜなら、それぞれのお金の「性格」が違うからです。いつ必要になるか分からない、いくら必要になるか分からないお金の問題を、目先のお金が解決できるわけはないからです。
2.先行きの不透明感から投資を始める人が増えている
景気変動やリストラ、人口減少など日本経済の先行きを考えると不透明感が強く、そのための備えとして投資を考える人は多くなっています。直接の理由は超低金利だと思いますが、その陰には潜在的な理由もあります。
2-1.将来への準備の必要性をお感じの方へ
先行きが見えにくい将来に向けて、または老後に向けての備えとして貯蓄をしたり、個人年金に加入するといった対策は、多くの人がお考えのことでしょう。
では、こうした何らかの備えをしている方はすでに安全圏にいる人たちで、これ以上の対策は何も必要ないのでしょうか。実際にこうした対策を講じている人の全員が「自分はもう大丈夫だ」と感じているのでしょうか。
2-2.将来への不安もないのに、なぜ投資を考えているのですか?
先ほどの問いに対する答えも、おそらくノーです。将来や老後に向けての対策をしている人ほど、将来に対する不安をお持ちの方が大半です。もし本当に安心できているのであれば、投資など考える必要はないはずです。
しかし、多くの人が投資を考え、投資の先にある副収入や資産の増加に大きな期待を寄せています。
2-3.豊かな生活をしている人を見てみよう
世の中には、裕福に見える人がたくさんいます。では、そんな人たちがなぜ裕福に見えるのでしょうか。大きな家に住んで高級車に乗っているという分かりやすいイメージだけでなく、多くの人は潜在的に「豊かな生活をしている人=将来の不安がない人」というイメージを結びつけています。
きっとこの人は将来の不安など感じないほどのお金を持っていて、今後もお金で苦労することはないだろう、と半ば羨望のまなざしで見ているわけです。自分もこうなりたいと誰もが思うわけですが、そこで必要になるのがお金に対する正しい考え方です。
3.お金に対する正しい考え方とは
全員がそうだとは言いませんが、裕福に見える人=将来の不安がない人は、お金の対する正しい考え方を持っています。お金の世界の住人として、お金と正しく付き合っていく方法を身につけています。
3-1.お金に苦労する人と苦労していない人の違い
世の中は、お金に苦労していない人と、お金に苦労している人に大きく分けられます。しかし、だからと言ってお金に苦労していない人の全員がお金持ちというわけではありません。
お金がなくても、お金に苦労していない人はいます。しかしそれは大自然の中で狩猟採集、自給自足の生活をしているような、お金とは無縁の生活をしている人たちです。そんな人たちがごくごく少数派であることを考えると、この世の中でお金に苦労しない生き方をするには、「お金の世界の住人」としてお金と正しく付き合っていくことが最良の方法であり、それがお金に対する正しい認識です。
3-2.お金は「使われるもの」ではなく「使いこなすもの」
お金の考え方として重要なのは、お金は「使われるもの」ではないということです。お金に使われている人はいつまでもお金の入用に追い立てられる生き方になってしまいますので、これだとお金の苦労から解放されることはありません。
そこで重要になるのが、お金を「使いこなす」という思考です。お金に使われているだけでは生活が苦しくなるのであれば、お金を使いこなすことで生活を豊かにすれば良いのです。
お金がお金を生むような仕組みを作る投資は、お金を使いこなす考え方のひとつです。
3-3.稼いだお金に、今度は働いてもらう
では、お金を使いこなすとは具体的にどういうことなのか解説しましょう。
お金の考え方として、お金に働いてもらうという発想をするだけで、お金との付き合い方が変わります。具体的には投資をすればいいのです。
稼いだお金を使ってしまうのではなく、ただ貯めておくわけでもなく、お金に働いてもらうという思考。これこそが、お金を使いこなすことにつながります。自分が働ける時間と体力には限界がありますが、お金が働くことに関しては自分の時間や体力を消費するわけではないので、全くの別動隊です。
実は、「裕福に見える人=将来の不安がない人」は、お金に働いてもらうという思考、つまりお金を使いこなす考え方をしっかり身につけているのです。そうでない人との違いはこの一点に尽きるといっても過言ではありません。
お金に働いてもらうという思考をすることでお金との付き合いが変わり、生活も変わるのです。
次に、お金に働いてもらう考えを磨くにはどうすればよいのかお話しします。それはお金に関するリテラシーを身につけることです。
3-4.お金に関するリテラシーを身につけよう
IT化が進むこの時代を生き抜くのに必要な能力に、ITリテラシーがあります。ITに使われるのではなく、ITを使いこなすための能力です。それと同じようにお金を使いこなすための考え方が「お金に関するリテラシー」です。今、このお金リテラシーが求められています。
大人になってお金の世界の住人になったのですから、(すでに我々はお金の世界の住人なのですから)お金リテラシーの一環として投資の基礎力を身につけることが将来への漠然とした不安の払拭につながるのです。
4.まとめ
投資というとギャンブルのようなもの、お金を増やしたいだけの守銭奴が考えるものというイメージをお持ちの方もおられるかも知れません。しかし今や働いてお金を稼ぐだけでは将来の不透明感を払拭しきれない時代です。
そんな時代に自分を助けてくれるのがお金への正しい考え方であり、それを形にした投資の基礎力です。将来の自分を助ける力を身につけることは恥ずかしいことでも何でもなく、必要なスキルを身につける大切な作業なのです。
お金に対しての考え方は人それぞれですが、お金の考え方、お金との付き合い方で生活の豊かさは変わり得るので、投資をしてお金に働いてもらうことは正しいお金との付き合い方だと思います。