日々の出費や節約、将来に備えた貯蓄など、お金の悩みは尽きないものです。
その悩みをコントロールして解消するには、マネーリテラシーが不可欠となります。
お金の不安を感じている人の中にはマネーリテラシーという言葉は知らなくても、「お金と向き合うこと」の大事さに気付いている人は多いと思います。
特に、「マネーリテラシー」というキーワード検索でこの記事にたどり着いた人は、お金に対する意識がすでにある程度高いはずです。
この記事を通して、ご自身が置かれている状況の把握とお金に好かれるマネーリテラシーを知り、お金に振り回される生活から、お金をコントロールする生活にシフトするための一助にして欲しいと思います。
1.生き方に大きく影響するマネーリテラシー
マネーリテラシーとは、お金の知識があり、お金をうまく活用する能力のことを指します。
このリテラシーが高い人と低い人では、経済面だけでなく生き方にも大きな差が生じてきます。
では、マネーリテラシーが低いと何が問題で、どのような状況に置かれるのでしょうか?
次にまとめてある解説を確認してきましょう。
1-1.マネーリテラシーが低いことで起こる問題
マネーリテラシーが低いことは目先の金銭的な問題だけでなく、老後の生活費や人生設計にも問題を残してしまいます。
1-1-1.生涯お金について悩む
マネーリテラシーが低い場合はおそらく、その多くの人が生涯お金に悩むことになると考えられます。
なぜならマネーリテラシーが低い人は、消費や貯蓄以外のお金との付き合い方を知らないケースが多いからです。
限られた収入からいくらかを貯蓄にまわしても、それはお金を増やすこととは異なるため、限られた中でやり繰りしなければいけない苦しさは変わらないといえます。
1-1-2.お金の価値が下がる分生活が苦しくなる
お金の価値が下がるというのは、消費税が上がって物の値段が上がると、今までの金額では物が買えなくなるということです。また、インフレが進行してお金の相対的な価値が下がる可能性もあります。
お金の価値が下がった場合、収入が増える見込みが薄い人達は、お金の価値が下がった分だけ生活が苦しくなることになります。
消費税増税などによってお金の価値が下がることは、目先の生活が苦しくなるだけでなく、老後の生活にも大きな影響を与える可能性があります。
1-1-3.老後の生活を貯金に頼らざるを得ない
老後は若い頃に比べて医療費もかかることから、お金の価値が下がると生活費とともに医療費に必要な金額も上昇することになります。
人生100年時代とはいっても70歳以上で労働することは現実的ではないので、老後の収入が年金だけの人は、足りない分は貯金を切り崩すケースが大半だと考えられます。
また、グローバル化が進むと退職金の金額もあてにはできないと考えられることからも、70歳で退職した後の30年は、貯金に頼ることになる可能性が濃厚です。
以上のことから、老後の生活のために年間でいくら貯金を切り崩すことになるのか考える必要があり、1年につき100万円の貯金が必要だと仮定すると、退職後の30年に備えて3000万円ほどは貯金する必要があるという計算になります。
この金額は、一般的にあまり現実味がないのではないでしょうか?
労働収入に頼るレベルのマネーリテラシーのままだと、以上に挙げた問題が現実としてのしかかる可能性が高くなります。
では、私達日本人のマネーリテラシーはどれくらいのレベルなのでしょうか?
1-2.日本人のマネーリテラシーレベル
日本人のマネーリテラシーは残念ながら、比較的低いレベルだと考えられます。
なぜならば、日本人は勤勉に働いて稼ぐことは教えてもらっても、そこから先の、お金を増やす方法を誰からも教えてもらっていないからです。
大半の日本人はお金を増やす方法を知りません。これは学校の先生や周囲にいる大人達の多くも例外ではないため、お金を増やす方法を教えてもらえないのは当然のことです。
それに、もし知っていたとしても、無料で教えてくれることは、ほぼありません。
このように、日本はお金を増やす方法を知ることが難しい環境であるため、「教えてもらう」という姿勢のままではマネーリテラシーを磨くことは難しいのです。
それでは、どうすればこの問題を解決できるのでしょうか?
1-3.マネーリテラシーを磨く鍵は「自ら行動する」こと
マネーリテラシーを磨くことが難しい環境とはいっても、磨くことができないわけではありません。
マネーリテラシーを磨くには教えてもらうという受け身ではなく、自分から行動できるかどうかが鍵を握っています。行動だけが現状を変えていく力を持っているというわけです。
ただし、闇雲に行動するのは効率が悪いので、まずはお金に困らなくなるマネーリテラシーのレベルを知っておきましょう。
2.お金に困らなくなるマネーリテラシーレベル3段階
お金に困らないマネーリテラシーのレベルには、3つの段階があります。
自分に必要なマネーリテラシーがどの程度のものなのか知るためにも、それぞれのレベルについて解説します。
2-1.お金で損をしないレベル
お金でほとんど損をすることなく生きていけるレベルは、お金のことを知り、その知識を日常生活で使える状態だと考えられます。
マネーリテラシーはお金の知識を持ち、それをうまく利用する力であるため、知識を生活に活かすことは基本中の基本です。
2-2.お金に余裕ができるレベル
お金に余裕ができるレベルとは、投資でお金を増やしていける段階にある状態だといえます
投資でお金を増やす力の程度は実践経験にもよるので一概にはいえませんが、基本的な投資テクニックは自分の力として駆使することができます。
つまり、自分なりの投資プランを持ってお金をコントロールできる状態が、お金に余裕ができる最低ラインだと考えられます。
投資の力は磨けば磨くほど洗練されていくため、若いうちに始めれば最初はそれほど高いマネーリテラシーがなくても、継続して磨き続けることで老後のための資産を作ることは可能です。
2-3.お金の悩みとは無縁のレベル
お金の悩みとは無縁といえるくらいにお金に困らない人のマネーリテラシーは、投資において、自分のスタイルを確立しているレベルに到達していると考えられます。
このレベルに到達している人の多くはお金のことも投資の本質も含めてよく理解しています。
また、お金を増やすための自分なりのセオリーを持っているため、収益をどこまでも増やしていけるポテンシャルを持っているという誰もが羨むレベルです。
3.マネーリテラシーを磨くための4つの行動
お金に困らなくなるマネーリテラシーのレベルについて理解したうえで、次に解説するマネーリテラシーを磨くための4つの行動を実践してみましょう。
毎日少しずつでも実践することで、現状を変えていくことが期待できます。
3-1.お金について学ぶ
マネーリテラシーが比較的低いということはお金の知識が不足していることが明確なので、お金について学ぶことが基本となります。
お金について学ぶことでマネーリテラシーを磨くには、投資を始めるのが良いでしょう。
投資は本業の仕事への支障がなく始めることができると同時に、投資の本質の理解を深めながらお金への理解も深めることができます。
確定拠出年金を導入している会社であれば、投資を学んで資産形成するとともに、将来のための年金を自分で作るのに良いタイミングだといえます。
確定拠出年金以外で投資初心者が始めやすい投資といえば、FXもおすすめです。
株式よりも少ない資金で始めることができることに加え、為替であるFXの方が世界のニュースが為替レートに反映されやすい傾向があるため、マネーリテラシーを磨きやすいと考えられます。
3-2.投資を実践する
お金について学んでも、知識をつけるだけで実践しないようでは、マネーリテラシーは磨かれません。
先に述べたような投資を継続して実践することでお金を増やす力が身についていき、マネーリテラシーのレベルを上げることができます。
例えばFXは為替取引であるため、興味を持って実践し続けていれば世界中のお金の動きが分かるようになり、投資の楽しさを実感しながらマネーリテラシーを磨くことができます。
そうしてマネーリテラシーが磨かれれば投資の情報収集の質も向上し、それがさらに利益をあげることにつながります。
3-3.マインドリセットをする
マネーリテラシーを磨くには、お金に対する意識を変える必要があります。
お金に困らない生活を手に入れたいと思っていても、お金に悩んでいる今の考え方のままでは、現状を変えることは困難です。
マインドリセットですべきこととして、お金は堅実に労働をして収入として得るものという固定観念を変えていくことが重要となります。
また、できない理由を探して結局行動しない癖を、できる理由を探して行動する癖に変えていく努力をすることが挙げられます。
3-4.行動パターンを変える
マインドリセットをすると同時に、自分がお金に悩む原因となっている行動を洗い出し、毎日少しずつでも変えていく努力をしましょう。
先に述べたマインドリセットによって思考パターンを変えていくことができれば、それに伴って行動パターンも変えていくことができるはずです。
また、自己成長することによってマネーリテラシーを磨くには、投資することも重要です。
ここでいう投資とはお金のことだけではなく、成長のために費やす時間や労力も含まれています。
マネーリテラシーを磨くには、投資すべきところには惜しまず投資する判断力と、行動力が大切です。
4.まとめ
マネーリテラシーを身につけて目先のお金の問題や、老後の蓄えの不安から解放されるには、行動あるのみです。行動しなければ現実は変わらず、経験してこそ本当にお金や投資を理解することができます。
行動と経験が、マネーリテラシーを磨くのです。
この記事で挙げたマネーリテラシーを磨く4つの行動を、すぐに完璧にはできなくても、日々の生活の中で少しずつ実践して自身のマネーリテラシーを磨き、現状を変えていきましょう。