投資に複利がこれほど重要な理由と、複利を味方につけて成功する方法

青木博史

 

投資でお金を増やすには、複利を活用するべきという話を見聞きしたことがある方は多いと思います。

複利こそ投資の真髄とも言える大きな力であり、すでに投資で成功している人、財産を築いている人は間違いなくこの複利を味方につけています。

では、複利とはそもそもどういうものなのか? なぜ複利を味方につけると財産を築くことができるのか? 自分もそうなるには、どうすれば良いのか?

そんな疑問にお答えしつつ、複利の重要性を解説したいと思います。

1.投資の「複利」についての基本

まずは、投資における複利とは何なのかという基本を解説します。

1-1.そもそも、複利とは?

複利を一言で言い表すと、「利子が利子を生む」という意味です。利子など投資で得た収益をそのまま再び投資に回せば、初回と違って2回目は利子を含んだ分が投資元本になるため、同じ利回りでも初回より多くの収益が期待できます。

これを複利と呼び、投資の世界には複利を利用して運用をする投資商品がたくさんあります。

1-2.複利を味方につけるとお金の増え方が加速する

初回よりも2回目、2回目よりも3回目・・・というように複利を味方につけることでお金を加速度的に増やすことができます。単純にお金を貯めていくのとでは結果が大きく違ってくるため、「お金を増やす」という目的においては複利を味方につけない手はありません。

1-3.シミュレーションで見る、複利の力

複利にはお金を増やすパワーがあると言っても、実際どれほどのものかを実感していただくために、あるシミュレーションをしてみたいと思います。

100万円を10年間投資して、毎年3%の利回りが出ているとします。Aパターンは収益を使ってしまった場合、Bパターンは福利効果を得るために収益を再投資するというシミュレーションです。

まず、Aパターンでは毎年発生している3万円の収益を使ってしまっているので、10年間運用した結果得られるのが3万円×10年で30万円です。

では次に、収益を再投資するBパターンです。こちらは計算が複雑になるので計算結果だと提示します。100万円を10年間運用、年に1回収益が発生してそれを再投資し続けると、10年後には100万円が1343916円になります。

複利を味方につけない10年間だと30万円なので、その差は約4万円です。

たかが4万円と思われるかも知れませんが、もしこれが20年間であれば100万円が1806111円になります。

10年が20年というように期間が倍になっているので単純に収益も倍とならないところが、複利の持つ力です。

2.投資に複利の力が重要な2つの理由

これだけの威力を持つ複利を味方につけることが重要である理由を、改めて2つ挙げてみました。

2-1.財産を築いている人は複利を味方につけている

お金持ちとそうでない人の違いとは何でしょうか。「お金を稼ぐ能力を持っている」「もともとお金持ちの家に生まれた」などなど、さまざまな答えが出てくると思いますが、そこで最も重要なのは「お金を増やす方法を知っている」という点です。

ここでいう「お金を増やす方法」の中にはもちろん、複利の活用も含まれています。財産を築くためには複利の力が不可欠である、ということです。

2-2.老後資金などスパンの長いお金ほど複利は威力を発揮する

先ほど10年間と20年間のシミュレーション結果をご紹介しました。100万円という投資元本でこれだけの差が出るのですから、投資元本が大きくなればその差はどんどん大きくなりますし、投資期間が長くなるとさらにその差は加速度的に広がります。

老後資金などスパンの長い投資では複利を味方につけることが豊かな老後に直結していると言っても良いでしょう。

3.実際に複利を活用できている人が少数という事実

財産を築くため、豊かな老後のためにも何としても味方につけたい複利効果ですが、実は多くの人がそれを活用できていない現実があります。それは、なぜでしょうか。

3-1.投資でプラス収支を出せないから

投資で複利を味方につけるためには、その投資で収益が生まれていなければなりません。収益がなければその収益を再投資することもできないので、投資元本が増えないばかりか、下手をすると減ってしまうことすらあります。

そうです、複利を味方につけられていない人というのは、そもそも投資でプラスの収支を出せていないのです。収益が出ていなければどれだけ時間が経っても、複利は力を発揮してくれません。

この魅力的な援軍である複利を味方につけるのは、投資でプラス収支を出すための力が必要なのです。

3-2.投資でプラス収支を出すための力とは

それでは、投資でプラス収支を出すためにはどうすれば良いのでしょうか。投資には基礎力という概念があるので、基礎力をしっかりつければ投資で収益を出すことは十分可能です。

ここまでの解説を総合すると、投資の基礎力がある人=投資で収益を出し続けられる人=福利効果を味方につけられる人=財産を築く人、となります。

3-3.重要なのは、投資の基礎力

投資の基礎力とは、お金についての正しい理解と言い換えることができます。お金との付き合い方にはさまざまな形がありますが、最も良くないのはお金に使われている、もしくは振り回されている関係性です。

それならお金を稼いで使うというのは正しいのかというと、これでも財産を築くという目的にはまだ遠いと思います。財産を築くためには自分だけでなくお金にも働いてもらう必要があり、お金を「使いこなす」ことが重要なのです。

3-4.投資の基礎力がもたらすメリット

お金を使いこなせるだけの、投資の基礎力を身につけるとお金が増えるという単純なメリット以外にも多大なメリットがあります。

まず挙げられるのは、生涯における安心感です。多くの人(とりわけお金に使われている人、振り回されている人)は常にお金の心配が頭のどこかにあり、ネガティブな思考を持ちながら生活をしています。そこまで悩んでも悩まなくても結果はそれほど変わらないと分かっていても、お金のことを考えてため息をついてしまうという心当たりがある方は多いのではないでしょうか。

投資の基礎力を身につけるとお金を継続的に増やすことができるので、こうしたネガティブな思考から解放されます。「お金の心配がなくなったらどんなに幸せだろうか」という願いが現実になるわけです。これが人生の質を高めてくれるのは、言うまでもありません。

その他にも投資の基礎力があると、今は不本意な仕事を続けているという人であってもそれを辞めて自由が手に入るかも知れません。また、投資の基礎力は年齢や体力と無関係なので、早期リタイアで悠々自適な生活が手に入る可能性もあります。

このように投資の基礎力を身につけると、複利を味方につけることも含めて名実ともに人生を豊かにしてくれるのです。

まとめ

投資で成功できる否かは、複利をいかに味方につけることができるかにかかっていることを解説してきました。その前提となるのが投資で収益を出し続けることであり、その根本が投資の基礎力であることもご理解いただけたと思います。

これらを味方につけて、豊かな人生を手に入れましょう。

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