投資でお金を増やす方法の真実|手法だけを学んでも勝てません

青木博史

 

投資でお金を増やす方法をお探しの方にお聞きします。どうすれば、投資でお金を増やせるとお考えでしょうか?

  • 成功している投資家と同じ手法を身につける
  • 自分なりの必勝パターンを確立する
  • 本やネット記事などから勝てる方法を学ぶ

これらはいずれも、多くの方がイメージされていることだと思います。これらに共通するのは、「高い確率でお金を増やせる方法がある」という潜在的なイメージと、「その方法さえ身につければお金を増やせる」という期待感です。

これらは正解ではありますが、その前段階にある重要な前提が抜け落ちています。この記事では、その前提とは何かについて解説します。

1.投資でお金を増やす方法をお探しの方へ

投資=お金を増やす方法論であり、それを身につけた人はお金持ちになっているというのが一般的な認識だと思います。そのための方法として、投資の概念を押さえておきましょう。

1-1.そもそも、投資でお金は増える?

投資という言葉は、資本(資金)を投じるという意味です。手持ちのお金を何らかの事業や運用に対して出資をして、そこで得られた収益の還元を受けるという仕組みです。

投資と預金の最大の違いはまさにここで、投資は一度お金が自分の手元から離れて、利益を獲得しに行きます。その結果、投資額よりも大きなお金となって戻ってくれば「投資でお金が増えた」ということになります。預金のように元本保証ではありませんし、成功しないリスクも当然あります。

1-2.投資でお金が増える2つのパターン

投資でお金が増えるという結果に至るまでには、2つのパターンがあります。すべての投資商品はこのうちのどちらか、もしくは両方を狙います。

1-2-1.キャピタルゲイン

キャピタルゲインとは、投資対象の価格変動による差益のことです。買った時よりも値上がりした段階で売れば差額が儲けとなりますが、これがキャピタルゲインです。

株価の変動を狙う株式投資や外為市場のレート変動を狙うFXなどは、キャピタルゲインを狙った投資ということになります。

1-2-2.インカムゲイン

金融資産を持っていることによって発生する収入のことを、インカムゲインといいます。株式の配当やFXのスワップポイント、不動産投資であれば賃料収入などは、いずれもインカムゲインです。

キャピタルゲインと違って一度に入ってくるものではなく、中長期的に保有することで収益を蓄積していくといいう性格の収入です。

1-3.投資でお金はどれくらい増える?

投資商品には必ず、利回りの表示があります。年利5%であれば1年間で5%の資産増が見込める投資であり、100万円を1年間投資すれば5万円の利益が発生する見込みであるということです。

ご存じのように昨今は超低金利時代なので、定期預金の利回りは0.01%といったように限りなくゼロに近い水準です。比較的利回りの良い投資信託などで3~5%という水準です。

ハイリスク商品ではありますが、株やFXなどでは20%を超える利回りを稼ぐ投資家もいます。

2.投資でお金を増やす方法

投資でお金を増やすための方法として、前提となる最も大切なことを解説します。

2-1.投資で増える金額は実力に比例する

投資で増える金額は、何によって変動すると思いますか? 先ほどまでの解説だと「運用利回りの高い投資商品に投資すればお金を大きく増やせる」とお考えかも知れません。

確かにそれは事実ですが、それは運用利回りの高い投資商品を使いこなすだけの実力があればの話です。つまり、投資で増やすことができる金額は投資家の実力に比例するということです。

2-2.投資の実力とは?

それでは、投資家にとっての実力とは何でしょうか。これは言わば、投資の基礎力と言い換えても良いでしょう。投資家としての基礎力がなければ、高いリターンが見込めるような投資をしたとしても十分な結果を残せないばかりか、下手をすると損失を出してしまいます。

2-3.投資でお金を増やす「方法」と「手法」の違い

投資の基礎力とは、お金を増やす方法をいかに知っているかという実力のことです。「株でこのように取引をすれば儲かる」「FXはこうして稼ぐ」といったような知識というのは、いずれも「手法」であり、「方法」ではありません。

優れた手法を学んだとしても、それを使いこなすには実力が必要になるということです。

この記事をお読みになっている方は投資の方法をお探しだと思いますが、その目的を確実に達成するのであれば「投資家としての実力をつける方法」を模索するのが正解です。

3.投資基礎力をアップする方法

投資基礎力の重要性を理解していただいた上で、その基礎力をアップする方法を解説します。

3-1.投資の基礎力とは?

投資の基礎力を身につける方法、アップする方法は、人によってまちまちです。なぜなら人によって投資への考え方が異なりますし、投資に回せるお金の規模も異なるからです。

100万円を投資する人と、1億円を投資する人の投資内容が同じであって良いわけはなく、投資に対する方法も手法も異なります。

そのため「こうすれば基礎力が身につく」と一概に言えないところが心苦しいのですが、数ある投資手法を使いこなすためのベースになる知識や経験であるとご理解ください。

3-2.投資の本質を理解しよう

投資の基礎力は、投資の本質と深く関わっています。投資の本質とはリスクとリターンの関係や、自分が投じたお金がどこで何に使われているのか、どのようにお金を増やそうとしているのかという仕組みへの理解のことです。

これは普遍的な考え方であり、経済の基本です。ハイリターンを期待できる投資は必然的にハイリスクになるので、そのためのリスク管理がより強く求められます。

このリスク管理を理解しないうちにハイリターンだけを狙って投資をすれば、結果は言うまでもないでしょう。こうした失敗をしてしまう人は投資の基礎力が高くはないので、ローリスク商品を選ぶのが無難です。

3-3.「攻め」と「守り」をセットにした投資を心がけよう

投資には必ず、「攻め」と「守り」があります。攻めとは利益を追い求める戦略のことで、守りとは投資が思惑通りにならなかった場合にさっさと損切りをしてしまう「逃げ足」のことです。

投資には必ずこの2つが両輪となっているべきで、お金を増やすということだけに関心を奪われてしまう片輪走行だと守りが疎かになり、結果として大損を招きます。

これもやはり、投資の基礎力が足りていないことによる結果と言えるでしょう。

大きく攻めるなら堅い守りが必要であることは、基礎力の高い投資家であれば十分に理解しています。

3-4.投資とは永遠のPDCAサイクルである

もちろん、すでに成功している投資家であっても完璧ではありません。基礎力の高い優秀な投資家ほど謙虚に学ぶ姿勢を忘れないので、投資の結果から多くのことを学び、そして次回にそれをいかします。

これはビジネスの世界におけるPDCAサイクルと全く同じで、成功しても失敗しても結果に対する検証をして、それを次回以降につなげていきます。

これを繰り返すことで投資の基礎力はぐんぐん伸びていくので、まずは投資の結果をじっくり検証してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

お金を増やす方法というキーワードで検索をしてこの記事をお読みになった方は、思っていたことと違う内容に面食らってしまったかも知れません。

しかし投資の基礎力を大切にする考え方は、長期的に見た時に大損を防ぎ、投資家としての寿命を確実に延ばしてくれます。

目先の利益だけにとらわれることなく、ぜひ投資家としての実力を意識してお金を増やすという結果につなげてください。

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