投資信託初心者に一番多い悩みが「何から学習したらよいかわからない」ことでしょう。
今まで銀行貯金しかしてこなかった人がすぐに投資信託についての知識や思考を習得することは決して簡単ではありません。「お金持ちでないと投資による資産運用は無理でしょ」と思うかもしれませんが、大きな資金がなくても、投資信託で資産運用している人もいます。この人達も当然最初は初心者なのです。
筆者も株式すらほとんどわからない状態から投資を学習し、短期間で少ない資金から投資による資産運用を開始しました。「正しい勉強を継続すれば誰でも資産運用はできるようになる」と身をもって実感しています。
ここでは、これから投資信託の勉強を始めたいという「完全投資信託初心者」におすすめする学習の進め方、初心者がしてはいけない学習法、効率のいい学習法などをお伝えするとともに、初心者が学習を楽しく継続するコツを説明します。
Contents
1.投資信託初心者がしてはいけない学習方法
投資信託の学習を始めようと思った時、初めに「どうやって学習を行っていいのか、正しい学習法がわからない」という問題にあたると思います。初心者がしてしまいがちな間違った学習法が以下の3つです。
- 銀行の相談窓口に行き銀行員の話を聞く
- YouTube動画などで投資信託のメリットばかりを解説する動画を鵜呑みにする
- 高額な投資スクール
どれも投資信託の学習法として思いつきやすい方法ですが、この3つの学習法は初心者がしてはいけない学習法なのです。なぜこれらの学習法が初心者向けではないのか、その理由を説明します。
1-1.銀行窓口の行員の話は初心者にとっては危険
投資信託を扱う銀行の窓口に相談に行くと「銀行の普通預金に貯金するよりも積立で投資信託をした方がメリットがありますよ」、「ちょっとお茶をお持ちしますのでお話だけでも聞きませんか?」などとその銀行が扱う金融商品の説明やセールスが始まります。
しかし、このようなセールスや投資信託に関する説明は投資信託の基礎知識がある人であれば、その良し悪しの判断がつけられますが、投資信託初心者にとっては危険な学習法です。
なぜなら、そのセールスや投資信託の解説はあくまでもその銀行の金融商品を販売する目的で行われるものなので、かたよった説明や都合の良い説明が多い傾向があり、投資信託のデメリットについてがあまり語られないケースが多いからです。また、投資信託にかかる手数料についても、相場と比較すると高額な場合もあるので、銀行員からの情報から投資信託の学習を進めるというのは、おすすめできない方法です。
ある程度の投資信託の仕組みを知り、他社の手数料比較などをした上で銀行窓口の話を聞くことをおすすめします。
1-2.投資信託をテーマにしたWebサイトやYouTube動画は内容に気をつけて
便利になった現代において、学習はWebサイトやYouTube動画などでお手軽簡単無料にできるようになったと言われていますが、結論から言うと、初心者にとってインターネット上にある情報だけでの学習は一番の近道とは言いきれません。
WebサイトやYouTube動画で失敗してしまう理由は銀行窓口の店員に話を聞くのとと同様、「投資信託に対する知識不足」だと言われています。
星の数ほどある情報の中には、とても優れた正しい情報もありますが、中にはそうでもない情報もあります。玉石混合なネット情報の中から、良い情報を選ぶことは、投資信託をこれから学習する上でとても重要なことと言えます。
インターネットの無料コンテンツを活用した投資信託の学習で失敗しないためには、ある程度投資信託のリスクについて詳細に説明している情報を信じるようにしましょう。メリットばかりを羅列して、あおるように投資信託を勧めたり、投資をしない人に対して過度に批判的な情報を発信しているものについては警戒することが肝心です。
1-3.投資スクールだけでは上達しない
投資信託の学習を始める時、誰もが最初に頭に浮かぶのは「投資スクール」に通うことではないでしょうか。投資スクールの広告でも「初心者でも投資で資産運用ができるようになります」というキャッチコピーも溢れています。
しかし、投資にまともに触れたことのない人がいきなり投資スクールに通ったら、投資が簡単にできるようになると思いますか?答えはNoです。
その理由も上記の2点と同様、「投資の基礎不足」だからと言えます。
投資に関する知識や思考が全くない人でも投資スクールに通えば一定の上達は見込めますが、学習法としては非常に効率が悪いのです。
まずはある程度の投資信託や投資に関するの基礎を身につけることで投資スクール本来の効果を得ることができます。
2.初心者におすすめ!超効率的な投資信託学習の進め方
初心者で投資信託の学習を始める際、間違った手順で行っている人が多くみられます。どの手順も決して誤った学習法ではないですが、一生懸命取り組んでいるつもりでも投資信託での運用がなかなかうまく進まない人は、非効率な手順で学習を行っているのかもしれません。
効率的に投資信託を学習にするには、以下の手順で学習を進めることをおすすめします。
- 目標・具体的プランを決める
- 余剰資金の準備
- 長期投資の重要性を理解
- 経済の動向を知る習慣を身につける
- リスクの分散
- リスク管理を学ぶ
以下で詳しく説明します。
2-1.目標・具体的プランを決める
将来のために資産を増やすために投資信託を学習するのですから、まずはしっかりとした目標設定が重要になります。
何歳までにいくら貯めたいのかを考えてみましょう。
投資信託を学習する前に、目標の期間と金額をしっかり決めることは重要です。
なぜなら、月々いくらお金を貯める必要があるかがわかるからです。
投資信託は数ある資産運用や投資の方法の中のひとつの金融商品です。
投資信託を学習する中で、どの金融商品を選択するのかといった判断をする上でも、目標の設定は必要になります。
まずは期間と金額の目標設定を行い、具体的なプランを立ててみてください。
2-2.余剰資金の準備する
投資信託で資産運用していくためには、余剰資金が必要です。
しかし、多額の資金を用意しなければ始められないわけではありません。
そして、小額から始めることができるのが投資信託の魅力です。
ただし、自分の貯蓄状況を把握して、余裕を持って投資することができる資金の準備は欠かせません。
投資信託の学習を始める前に、自己資金の把握と準備を行いましょう。
2-3.長期投資の重要性を理解する
投資信託に限らず、資産運用には長期運用がおすすめです。長期運用とは、成長性が高い金融商品に投資をして長期間保有しながら資産を増やしていく方法です。
短期投資で売買差益による資産の増やし方もありますが、投資初心者には難しい方法です。投資信託をこれから学習するのであれば、長期投資のメリットとデメリットについての理解を深めることが大切です。
投資信託を学習する中で、短期的な考え方を推奨するような教材やアドバイスには乗らないように心がけましょう。
2-4.経済の動向を知る習慣を身につける
投資信託で資産運用を行う上で経済の動きは非常に重要です。経済動向の知識や情報を得ることで、投資信託商品のテーマの選択肢などが洗練されていきます。
最近ではスマートフォンなどで場所や時間を選ばず、手軽に経済ニュースを見たり聞いたり読んだりすることができるので、隙間時間を使って世界経済の動向をチェックする習慣を身につけていきましょう。
2-5.リスクの分散
投資信託の魅力のひとつに、リスク分散があることも、投資信託を学習する上で知っておくべきことです。資産運用はリスク分散がおすすめと言われますが、投資信託は、その金融商品そのものがひとつのテーマに対しての分散投資がなされています。
ですから、テーマごとにリスクを分散して投資信託を選ぶことを考えるようにすると、さらにリスクを小さくすることができますが、同じテーマの投資信託を複数購入しても、分散投資にはなりません。
そのことを知った上で、銘柄を選ぶコツを学習していくと良いでしょう。
2-6.リスク管理を学ぶ
金融商品にはリスクが存在します。投資信託であったとしても、買えば必ず増えるという保証はありません。
毎日のように株価は変動しますので、その値動きに一喜一憂しやすいような購入方法を避けるための工夫を学習によって学んでいくことをおすすめします。
1つの金融商品を大量に購入した場合は、その価格が上がれば、その分儲けの額も多くなります。しかし、下がればマイナスが大きいというリスクもあります。
投資信託も世界株や国内株、米国株、不動産リート、外国債権など、さまざまなテーマごとに商品がありますので、リスク管理を学習して、賢くテーマを選択できる知識を蓄えていきましょう。
3.投資信託を効率よく学ぶ学習法とは?
さて、実際に投資信託を学習するには、どのような方法が良いのでしょうか。
今回ご紹介するのは以下の2つです。
<投資信託の勉強法>
- セミナーに行って学習する
- 独学で学習する
3-1.セミナーに行って学習する
投資信託で資産運用を行う上で重要なのが「情報収集」です。知識が乏しいまま始めてしまうと、挫折してしまうこともあるかもしれません。
そこでオススメしているのが投資信託に関するセミナーです。セミナーには様々な種類があり、女性向けセミナーも充実しています。
セミナーに参加するメリットとしては、講師や、同じ思いを持っている参加者に会えることです。
本やインターネットで学習するのもよいですが、セミナーでは直接講師にノウハウを教えてもらえ、疑問や不安点があればその場で質問することができます。
また、他の参加者とも知り合うことができるので、参加者同士で情報交換することもできます。
そうすることでより効率的な投資信託に関する学習が可能になるでしょう。
3-2.独学で学習する
投資信託を学習する方法として、セミナーの他に本やインターネット・YouTube動画などが挙げられます。メリットとしては自分の好きな時間に、自由に学習できる点です。
ただ、本や動画では、疑問点がある時に誰かに質問することができません。
また、内容にかたよりがある場合も多く、注意が必要です。
一方でセミナーではわからないことはすぐに解消できるので、本や動画とあわせてセミナーで学習することをおすすめします。
4.投資信託初心者必見!基礎から身につく超効率的な学習法のまとめ
何も学習せずに投資信託での運用を始めると、効率よく利益を得ることができません。しかし、投資信託の基本をしっかりと押さえることで、堅実な運用が可能となります。
セミナー等で基本を押さえたら実際に少額でも良いので行動に移してみましょう。投資信託による資産運用を行うには、正確な知識と経験が重要です。
投資信託の学習を続けるコツは、知識の吸収と実践です。小額から実験的に投資信託を購入しながら、基礎知識を得ていくことで、投資の楽しさを実感できます。
ぜひ、小さな経験を積みながら、学習を進めていってください。